陳情の先を行く部屋

基本的に二次創作を公開しているブログです。楽しく読んでいただければ幸いです。

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六話



 初めて見る女性の体は綺麗だった。シミひとつなく、太陽の脅威を知らぬように白い肌、しかし健康的な明るさがある体、その存在感を主張する大きな胸、しなやかに、スラっと伸びる足、金髪の美しい髪は少しだけ乱れているのは長い入院生活から来ていたものだろう。風呂場前の脱衣所に置いてあった鏡に映る裸の女はどう控えめに言っても美少女としか言えない姿をしていた。これで二十台とは絶対に言えない。ギリギリ十代後半と言えるような姿だ。いや、胸はとてもだが重大と言えるレベルの発育じゃない。あるいはこれが自分以外の体だったら真っ先に浴場でもして股間の逸物を押さえているだろうが、生憎と自分の体となってしまった場合、欲情よりも恥ずかしさが来てしまう。

 俺はいったい何をやってるんだ。

 いや、それは近くの壁を支えに鏡に映っている自分を見ているわけだが。

 ともかく、鏡に映っている美少女は自分だ。それは間違いない。金髪巨乳で碧眼の美少女だ。よくラノベで主人公のヒロインになっていそうなタイプだ。あとエロゲ。つまり俺は凌辱されてしまうのか。なにそれこわい。

 改めて現実逃避をしそうだった精神を落ち着けて、つなぎ合わせる。惜しげもなく胸や股間部を露出している自分に向かって何をしているんだとはいいたい。いや、風呂に入るのだが……。

「何をしてるんだマルグリット」

 後ろを振り返ると、

「エヴァン、ジェリン」

 もちろん裸の姿のエヴァンジェリンがそこにはいた平らな胸は非常に残念に思えて思わず哀れに思えてしまうが、それでも肌の美しさは人形の様に思える。茶々丸みたいに関節部が機械になってないことから人間だということが解る。しかし股間を隠してほしい。思わずツルペタであることを確認してしまった。

「おい、何顔を背けてるんだ」

「だ、だって……」

 恥ずかしいから以外にあるか。

「いつまで恥ずかしがってるのだお前は……」

 あきれた表情のエヴァンジェリンは近づくと手を握って引っ張る。

「うわわ」

「ほら、入るぞ」

 引っ張られながら侵入した風呂場は予想外に広かった。茶々丸と二人で生活していることからまあまあの広さはあると思ったが、ログハウス風の家にここまで大きな浴槽が用意されているとは思わなかった。この体の面倒をずっと見ていたことから、予想以上にお金持ちなのかもしれない。

 ともあれ、有無を言わせずに風呂場に連れてこられると風呂場に置いてある椅子の上に座らせられる。

「洗い方を覚えているか?」

 もちろん男の体と同じ要領であれば門ぢ穴井が、体は色々が違う、実際、車椅子から立ち上がって脱衣所で着替えようとしただけでも何回か転んだ。それだけに女性の体と男性の体に違いはある。それなのに体の洗い方を知っているわけがない。頭を横に振って答える。

「そうか、では私が洗ってやるからそれをしっかり覚えろ」

「はい」

「もっと崩していいぞ」

 言葉を、という意味だろう。椅子に座っている自分の背後でエヴァンジェリンが立つのを感じる。

「まずは髪からだ」

 エヴァンジェリンがそう言って、髪洗いの手本を見せてくれる。優しく、手ネイに髪を扱ってくれ、水で洗ったりとシャンプー、トリートメントも使って一つ一つどうやって扱えばいいのか教えてくれる。ネットやテレビ、本で齧った程度の知識と大差はないが、予想外に女の髪の毛の手入れというのは大変だというのがエヴァンジェリンの指導から理解できた。

「面倒、かも」

「髪を切るのは私が許さんぞ。せっかくの綺麗な髪を台無しにさせてたまるものか」

 あー、やっぱり駄目ですか。正直かなり面倒そうなんだけどなあ……。

 そんなことを思いながらでいると、エヴァンジェリンが髪洗いを終わらせる。目を閉じて水によって泡が洗い流されると、そこには輝くような美しさを持った髪があった。

「うわぁ」

「まだまだ本調子じゃないな」

 まだ綺麗になるのか、女の美への意識は尋常じゃないと認識したところで、エヴァンジェリンが髪をまとめてくれる。

「次に体を洗うわけだが、基本的に洗うときは上から下へと洗え。掃除もそうだが下を先に綺麗にして上を綺麗にすると、上の汚れが落ちてきて下の方につく。二度手間だ」

 頭の上で輪っかを二つ作る様に髪を纏めるとエヴァンジェリンが横からスポンジを二つ持ってくる。それにボディソープを流し込んで軽く泡立ててくると、一つ渡してくる。エヴァンジェリンは横に立つと、右腕をつかんで持ち上げる。

「いいか? 肌を傷つけないようにやるんだ。力を入れすぎず、力を抜きすぎずだ。あまりに強くやりすぎると肌を傷つけてしまうだけだからな、そんなに力を入れなくてもちゃんと洗えば汚れは落ちる」

 その力加減を教えるためにもエヴァンジェリンはスポンジ肌を優しく擦ってくる。若干こそばゆく感じたが、右腕一本終わらすと、

「まずは上半身を念入りにやるぞ。病院の方でも体を拭いてくれたりはしたが本格的な風呂はないだろう。脇の下も忘れがちだから忘れるなよ? あとお前は胸があるから胸の下も忘れるな」

 後ろへ回り込んで背中を綺麗にしてくれる状況の中、自分の体となっている美少女の体に視線を下す。そこには見事な形の胸がある。スポンジを片手に、それを前に軽くフリーズする。

 ―――これ、途中でらめぇえええイっちゃうのおお! 的な展開にはならないよな……?

 変な不安を抑え込みながら。
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| 短編 | 19:00 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

ヒャッ、ハー!
金・髪・巨・乳!(挨拶)
……失礼、少々熱くなってしまいました←
中身は元男ではあるが、マリィだから可愛い。

| 空 | 2012/08/03 21:36 | URL |

ミスかどうか分かりませんが記事の日付が 2011 になってます。

| 練炭 | 2012/08/05 14:27 | URL |















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