陳情の先を行く部屋

基本的に二次創作を公開しているブログです。楽しく読んでいただければ幸いです。

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刀巡り ―――ショッピング・ストリート

「んじゃまたな」

「おう、今日中にボス部屋を見つけるさ」

「それでは私も迷宮区までご一緒しますよ」

「ボクは―――」

「オメーはしっかり休めよアス」

「解ってら」

「トウカちゃん! サイアスたん! デート頑張ってね!」

「しっかり筋☆肉を休ませて上げるんだよ? それが筋☆肉を成長させる―――」

「お前ら二人は黙ってろ。あとここバーチャルだから。STR上げなきゃ筋肉ふえねーから」


 絶望する筋肉を無視し、朝食が終わって一緒に食べてた面々と別れを告げる。大半のメンバーが真っ直ぐ迷宮区へと向かって行く中、宿の前で立ち止まり大きく体を伸ばす。大通りに面したその宿≪羽馬亭≫の前では迷宮区へと向かったりするプレイヤーであふれ始めていた。もちろんそこに集まるのは迷宮区へと向かう攻略プレイヤーだけではなく、それを相手に商売しようとする商人のプレイヤーや、純粋に最前線の観光に来た遊び気分のプレイヤーだっている。そんな光景を見ながらも朝の空気を肺いっぱいにまで満たし、指の操作でフレンドウィンドウを表示させる。

 ソードアート・オンラインには四種類の関係がある。

 一つはまったくの無関係。次がフレンドであって、フレンド登録した相手をマップの上で追跡できたり、離れた相手と迷宮区画外であればメッセージのやり取りが出来たりと中々便利な関係だ。その次がギルドメンバーで、フレンドの利点に加えて専用のチャットのチャンネルに同じギルドメンバーでパーティーを組んだ場合のパーティーボーナスがでる。そして最後に結婚だが、これは今は関係ないので省くとする。

 その中でもフレンドのメッセージ機能は大変重宝する。

 迷宮区では使えないという制限は存在するが、それでも遠く離れた相手にメッセージを送ることが出来るのは、リアルみたいに離れた友人へ携帯電話を通してメールを送ることに似ている。フレンドリストから≪kaguya≫と言う名前をクリックすると、その近くにある≪メッセージを送る≫とボタンを押す。すると目の前にホロボード、虚空に現れる半透明のキーボードが現れる。ホロボードと呼ばれるこれは基本的にタイピングなどで使用されるものだ。そのままメッセージをタイプし送信する。

「これで、よし、っと」

 タイプが終わると同時にホロボードとフレンドリストを消す。どれくらい掛かるかはわからないが、”彼女”は他の職人クラスの例に漏れず結構早起きする方だったはずだ。すぐに返事が返ってくるだろう。それまでは朝の街を楽しもうと思い歩き出そうとして体を止める。

「……お前、何時までいるんだ」

「え?」

 なにを言ってるんだと言わんばかりの顔をするのは腰まで届く赤毛のポニーテールの女性、トウカだ。先ほどから他の攻略組の様に分かれずここにいることから大体察しがついていたが、

「ついて来る気かよ……」

「えー。嫌そうな顔をしないでよ。こんな美少女と一緒にいられるんだから役得でしょ?」

 そう言ってぐったりするこちらの右腕に自分の腕を絡め、胸を押し付けてくる。

「ほらほら、どうだ」

「どうだっつわれても……物凄く……いい感触です……しまった! つい本音が……! 離れろ馬鹿!」

「あぁん、いけずぅ」

 自分の腕に引っ付く淫乱ピンクを引き剥がす。お互いに低い声で唸りながら宿の前で牽制しあうが、それが注目を引いて周りのプレイヤーから奇異の視線を受けるのでやめてため息を吐く。その時、登録されているアラーム音がなる。この音はメッセージ到着を知らせるための音だ。片手を前に出し目の前の淫乱ピンクを制す。

「ストップ」

「はーい」

 素直な事はよろしいと思いつつも受信したメッセージを広げ、その内容を確認する。

『おはようサイアス! 元気? 超元気? 私は元気だよ! 新品のパンツを履いた感じに超☆元気だよ! ヒャッフー! いい天気だぁ……!』

 のっけから狂ってやがる。とりあえず二ページ分はある無駄な挨拶を全てスキップし、ページをスクロールしながら進める。

『うん、やっぱり朝ごはんは味噌汁と焼き魚だと思うんだけど……あ、そろそろ本題に入ろうか。あ、うん。でもその前に少しクワガタの話をしようよ!』

もう少しスクロールする。

『そんなわけで同じ十四層主街区の大通り端で露天やってるから来てっちょ』

 一番必要な情報が一番下の一行だけでしかもそれ以外は完全に無駄な世間話。コイツ修正されろ。何故自分の周りは狂人ばかりなんだ。もっとアルマドやタスケみたいな常人枠はないのか。あ、俺が若干常人から踏み外してるのが悪いのか。反省しよう。だから助けて神様。

 だが無情にもこの世界の神は茅場晶彦。だからもし見つけたらスキヤキではないがヤキ入れてやる。そんな覚悟をしながらも前へと足を進める。カグヤの指定した場所は今の位置からそう遠くない。数分も歩けば到着するだろうと思いそう早くはないペースで歩き始める。

「あ、待ってよ!」

「待たねーよ」

 後ろから駆け足で追ってくるトウカを結局は引き連れながらも第十四層主街区≪テンペニ≫の大通りを行く。


                           ◆


 アインクラッドは大体五層毎にテーマかジャンル的なものが設定されているように感じられる。公式で発表されているには世界観の設定は完全に中世のヨーロッパではあるが、そこに魔法のないファンタジーと剣と鎧を加え、多少のRPGっぽさを取り入れた感じだそうだ。そして時代を中世ヨーロッパで統一はするが、層毎に違う季節やテーマを与えることで探索やモンスターの狩りの途中でプレイヤーが飽きない様に考慮していると言える。

 その中で、ここ、十四層は比較的に普通とも言える感じであった。

 フィールドの大半を包むのが草原で、迷宮区は森となっている。そして街は≪はじまりの街≫程豪華ではないが、石造りではなくレンガ造りとなっており赤土らしき材料で作られた赤色のレンガで出来た家が、昔家族旅行で行ったスペインの町並みを思い出させる。サグラダファミリアの完成はいつかねぇ、と柄にもなく昔思ったリアルの事を思い出しながら街の中を歩く。

 横で一緒に歩くトウカの存在はもはや諦めるほかなく、腕を組むなどという羞恥プレイは赦せないので横で一緒に歩くだけに妥協してもらう。

 だがこの時間になると≪露店≫が多くなってくる。大通りを歩くと必然的に露天商のアイキャッチや、道路の隅に敷かれた様々な商品が目に付く。職人クラスの人間にとってはこの露店が何よりの収入源なのだ。自信のある装備を最高級のインゴットで作成、それを最前線の主街区で攻略組の一人にでも売って気に入られれば、あとはそのプレイヤーに付いて行くだけでその一生は約束されたと言っても過言ではない。

 カグヤと自分の関係もそういうものである。

「あ、サイアスこれ見てみて!」

 そう言ってトウカが近くの露店へと近づく。道路の上に敷かれたマットの上には様々な防具がそろえられており、この商人は防具関係の職人か、またはその仲介販売人だと言うことがわかる。並べられている装備からして、ガントレットやレギンスが中心だということがわかる。

「……いらっしゃい」

 街の様子を興味なさそうに眺めていた露天商の男が顔を上げる。見た目は二十台後半から三十台前半、SAOがゲームだということを考えると珍しい年代だ。明らかに”オジサン”と言うことが解るオーラに、顔の下半分を覆う武将がつけるような面頬は何処からどう見ても素敵な変態さん。朝から周りのキャラが濃い。だがトウカは濃い店員兼店長を無視して並べられている装備に目を通している。

 ついでにここで軽く鍛冶スキルについて説明をしておこう。鍛冶スキルは鍛冶にかかわるスキルに関する総称で、SAOには多種多様のスキルが存在する。それはよくある鍛冶スキルから始まり、薬学、執筆、裁縫、料理、などとメジャーなスキルが存在すれば、音楽や踊りといった意味不明なスキルも存在する。だが鍛冶や裁縫のようなスキルは、その中に方向性を決めるスキルが細かく存在して、鍛冶スキルの場合は≪斬撃武器作成≫、≪刺突武器作成≫、≪貫通武器作成≫と、属性ごとに違う生産スキルとして登録する必要があるほか、≪金属精錬≫などといったインゴット作成スキルも鍛冶師には必須で、方向性を決めるのがかなり大変で鍛錬も厳しい。裁縫も鍛冶もマスタークラスを目指すのであれば最低でもスキルスロットを七つ用意する必要があり、それだけのレベルまではまだまだ到達出来ない。そのため、現在の鍛冶職人や裁縫職人は自身の方向性を一点に伸ばす様にしている。

≪斬撃武器作成≫特化の職人、≪重装備作成≫特化の職人と、そうでないとスロットが足りないのだ。

 そして目の前のこの職人はおそらく≪篭手装備作成≫や≪具足装備作成≫の職人だろう。

「これ、よさげじゃない?」

 トウカが持ち上げたのは金属製のレギンスだった。デザインは日系、侍が合戦で履いていたようなモノで、自分がこれから刀の事に関してカグヤに逢いに行くことを考えるとこれも悪くないとは思う。膝ほどの高さまでの黒塗りの具足はそう悪くはないデザインだ。ただ、自分の装備は革中心でスピード重視だ。金属装備を取り入れればその分総重量が増えて速さが落ちる。そう考えると惜しい。ステータスを開いてみれば、その性能も申し分ないことがわかる。

「んー、ほら、俺って革装備の速度重視じゃねぇか」

「あたしもそうだけど、邪魔になったら脱げばいいじゃない」

 狂気の発想だった。今、自分の中でリリーを越えてトウカが狂人ランキング一位になった瞬間でもあった。

「死ぬからパス。んー……でも惜しいな。金属装備は悪くないんだよな。ただ重過ぎるってのがねぇ」

 そう、そこが問題である。基本的に自分のステータスは初期ではAGI>STR型を目指してはいたが、実際のプレイ感覚を基に、早い段階でSTR>AGIに切り替えて狩りの効率化を目指した。STRを優先して火力を強化し、次にAGIを上げることで体の動きの高速化を狙う。AGIを初期で多めにふって感じた感覚からすれば、どんなに早くてもやはりプレイヤースキルによる恩恵が一番だということだ。つまり多少AGIの伸びが悪くてもそこらへんはプレイヤースキルでどうにでもなるという判断だ。だから≪攻略組≫という枠組みで平均的なプレイヤーより突出したSTRがある分、金属装備を持っても影響は少ないが、それでもAGIを減らしたくない気持ちがある。彫金師の≪ヤン≫に頼んでAGI上昇アクセサリが作れないか頼んでいるが、必要素材は未だに聞いたことも見たこともない。

「……つまり、某(それがし)の防具では不足であると、そういう事で御座るか」

 口を開いて声を発した店主のキャラは更に濃かった。人のロールプレイにどうこう言うつもりはないが、現代で御座る口調とか某とかキャラ出来すぎじゃないのだろうか。いや、むしろ一周して新しい。

「まぁ、具体的に言うと重いな」

「ふむ」

 面頬装備で某御座ると言う激しく濃いキャラの店主ではあるが、装備を見ればそれなりの実力者であることはわかる。デザインが東洋甲冑系だというのも拘りだろう。そして拘れる職人は強い、と自分は思う。だからプライドか意地を刺激された職人がここで止まるはずがない、ということも理解できる。

「しばし、しばし待っていろ。近いうちに軽い金属装備を用意するで御座る。某の誇りにかけて、貴殿の満足行く装備を作って見せるで御座る。故に、しばし待たれよ」

「じゃあ、フレンド交換でいいよな?」

「うむ」

『≪okisato≫がフレンド登録を申し込んでいます。よろしいでしょうか?』

 はい、と答えるとフレンドリストの一番下に新しく≪okisato≫と言う名が登録される。また自分のフレンドに濃いやつが増えたなと思うがそれも運命なのでもはや諦める。トウカはトウカでオキサトの販売してる防具を楽しそうに見ている。

「デザインは某の好みとなるが問題はないで御座るか」

 それは暗に東洋甲冑のようなものになると言っているのだろう。

「問題ない。出来たら体にフィットするタイプが欲しい」

「了承したで御座る。代金は完成品と共に」

「おっけ」

 交渉の完全成立を示す握手をお互いに交わし下がる。

「終わった?」

「あぁ、だけど結構時間が経っちまったな」

 システムウィンドウを開くとそこには宿から出て既に三十分以上の時間が経過していることが示されていた。宿で別れた連中は今頃迷宮区に到着し、狩りを始める頃合と言ったところだろう。これ以上待たせてはカグヤに悪い。そう思い、軽くオキサトへと手を振り別れを告げると歩くペースを上げる。

「カグヤちゃん、待たせちまってるから少し急ぐぞ」

「え、女連れなのにさらに女を引っ掛けるの? ……大丈夫、あたし、3Pでもイケルから……!」

「お前のピンク脳さ、一度洗浄しろよ」

「もう、あたしサイアス色に染まってるから……」

「頬染めんな。くねくねすんな。おら、来るんならついて来いよ」

「やだ、さりげなく追いつけるようにペース落とすサイアス最高」

「るせぇ」


                           ◆


 テンペニの大通りの端、パっと見では視線が行かないところに彼女はいた。身長僅か百四十cm程しかない小柄の少女。緑色のマットの上には様々な武器が置かれているがその後ろに座る少女の背が低すぎるために明らかに彼女が打った武器だとはわからない。それどころか店番かNPCと言われた方納得できるほどの無表情だ。真っ黒なローブで全身を隠し伸びたと言うよりは伸びてしまったと言う表現の正しい髪は、長髪を通り越してジャングルの野生児ような状態で伸びたままで放置されており、その姿から幽霊の類にしか見えない。置かれている武器がすべて斬撃系の武器であるために、≪斬撃武器作成≫スキルの持ち主だと言うのはわかる。何年かの付き合いである幼い姿の少女に声をかける。

「よう、カグヤ」

「遅い」

「悪ぃ。ちょっと露店巡ってた」

 その言葉に返事はなく、幽霊のような姿のロリ、カグヤは黙っているが、それなりの付き合いをしている身としてはなんとなくだが意思が疎通できる。本当に寡黙で一言喋ったら後は黙ったりとコミュニケーションが壊滅的な生き物ではあるが、生産職人としての腕前だけは信頼できる。手や体の動きで多少意思疎通も出来る。

「あぁ、だから悪かったって」

「あたし、ここまで理解できない会話は始めてよ」

「安心しろ。俺もそれなりに時間がかかった。えっと……」

 このままでは進む話も進まないのでインベントリから常備している紙とペンを取り出し、そのセットをカグヤへと渡す。渡すと親指を立ててサムズアップをしてくるので同じポーズを返すと、さらさらっと紙に言葉を書き始める。その速さから執筆スキルがそれなりに上昇していることが理解できる。

「無駄に話を広げず手短にな?」

 カグヤの文字を書く動きが止まり、使っている紙をくしゃくしゃと丸めそれを後ろへと投げ捨てる。即座に次の紙に必要なことを書いてゆく。今度は数秒で完成したそれをトウカへと向ける。

『お初! サイアスの武器のメンテと作成を担当してるカグヤちゃんだよ!』

「あ、この子もキャラ濃いんだ」

 お前にだけは言われたくないという言葉を飲み込む。

「私の名前はトウカ、サイアスの未来嫁ね」

「平気な顔して嘘つくんじゃねぇ」

「いひゃい! いひゃい! ほっへひっはるのいひゃ! でもこりぇもあひ……!」
(痛い! 痛い! ほっぺ引っ張るの痛い! でもこれも愛……!)

 相変わらず目が覚めてるのに寝言の言える器用なやつを無視してカグヤとの話に移る。

「で、どうだ?」

「拝見」

「おうよ」

 インベントリを開くとその中から一枚の図面をオブジェクト化させる。トウカもカグヤもそれを食い入るように見つめる。その視線を受けて軽く苦笑するとひらひらとふってそれを見せ付ける。

「エクストラスキル≪カタナ≫専用レア武器、≪打ち刀≫の作成レシピ~」

「おぉー!」

 トウカもカグヤも揃って感嘆の声を上げる。カグヤが伸びきった髪の間から見える目が早くと催促してくるので、心の中でこのいやしんぼめっ、と罵りながらオブジェクト化された図面をカグヤに渡す。生産スキルを所持しない自分にはまったく無用の物ではあるが、それを生産職人に渡せば違う。彼らは戦闘するプレイヤーとはまた違う価値観を持っているのだ。カグヤは受け取ったそれを見ると、興奮したように紙に文字を書いてゆく。

『おそらく≪斬撃武器作成≫の中に≪刀≫の生産項目を作るアイテム。初期生産用に打ち刀が登録されて、これの製作後かスキルの上昇でさらに生産できる刀が追加されるはず』

「問題ない?」

「あぁ、使っていいぞ。お前以外に俺の武器作らせるつもりはないし」

 笑みを浮かべたカグヤがすぐさまレシピを使用する。使用されたレシピは直後に消えて、今はその代わりにカグヤが刀の生産が出来るようになっているのだろう。オキサトの作成する防具とあわせて装備の完成が楽しみになってきた。カグヤも生産スキルの中から刀の項目を探し、そこから必要な材料を見たりしてるのだろう。目が輝いて見える。

 カグヤとの付き合いは、先ほどの通りそれなりになる。何歳かはまだ聞いてはいないが数年前ネットゲームでであい、そのネットゲームでも生産廃人だったカグヤに色々と頼んだのが当初の出会いだ。その後遊ぶMMORPGなどでも鉢合わせることなどがあったので、結構仲がいいとは思っている。少なくともコミュニケーションが取れる程度には。

 まて、つまり自分の変人が集まるというこの運命はSAO前からだったのか。何てことだ。

 軽く自分の運命に絶望してるとカグヤの様子がおかしいことに気がついた、

「どうした?」

「足りない」

「材料が?」

 再び筆談を開始する。

「結構めんどくさい子よねぇ。作成物がすごいのは認めるけど」

『そーゆーロリ何で仕方がないです。そんなわけで材料足りない。と言うか現在出ている材料じゃムリ』

「ムリ?」

『そう。正確には作れるけど手抜きはしたくない。現在あるものでも作れるけど、折角のレア装備が製作できるようになったし、これはいっちょ新しい鉱石使って製作しろとの神の意思』

「で?」

 そういうにはつまり、既に何処かへ行くというのは決定しているということだ。カグヤは完全生産廃人で姿から評価されないが、それでも日々最新の材料などを求めて知り合いに採取を頼んでいたりする。そしてつまり今回もそういうことだろう。今使っている≪フックカトラス≫もカグヤの作品で材料を持ってきた代わりに無料で打ってもらったものだが今回もそのつもりだろう。やはりカグヤもそう考えているようで、簡潔的に目的地と必要な情報を紙に書いていく。残像が見えるほどの速さでペンを走らせながらかき終わると、それを見せてくる。

『第八層の≪ダウナ鉱山≫の一部に鍵がかかったエリアがあるけど、解錠スキルであけてはいる事が可能。そこは八層よりも強いモンスターがいるけど手に入る鉱石ももっと上の層で手に入るものが多い』

そして、

「私も行く。楽しみ」

「あ、一言じゃない」

 休日のダンジョン攻略が決定した。
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| 断頭の剣鬼 | 18:32 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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