陳情の先を行く部屋

基本的に二次創作を公開しているブログです。楽しく読んでいただければ幸いです。

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CCC-31

 ジナコの事を諦めて迷宮へと向かうために一旦準備を整える。その為に購買部へと向かうと、そこには相変わらず頭がおかしいとしか表現できない言峰綺麗の姿、つまりエプロンカソック姿の言峰店長の姿がある。この姿もだいぶなじんできたなあ、等と思いつつ購買の品ぞろえを確認するとそこには見慣れないアイテムが幾つか増えていた。……確かにゲームというものは進めばアイテムが増えるのがお約束だが、これらのアイテムを言峰は何処から引っ張ってきたのだろうか?

「なに、最強の店員を目指す以上、私も仕入のルートは増やし、確保しているだけという事だ」

 言峰がコツコツ手作りしているのではないかと思ったが、そうでもなかったらしい。

「それはそれで嫌だ」

 シャヘルの言うとおり確かにそんな言峰は想像できないし、嫌でもある。このままの麻婆な店員でいて欲しい。もはや聖職者という設定は何処へ行ったのか、という感じではあるが、この感じはあっていると思う。


「そうかね? ならばよい。私もスポンサーを得るだけの価値はあったという事だ」

 スポンサーと言峰は言ったが、この月の裏側でスポンサーが出来そうなのは財力的に余裕のあり過ぎるレオぐらいなものだとなれば、またレオの仕業となるのだろうか?

「いい読みだがそれは違う。どこぞのゴージャスでゴールデンな王が笑いながら提供してくれたものだ。あぁ、そうだ。スポンサーからのメッセージ”せめて俺を楽しませてみろ雑種”だそうだ。また君も厄介な者に目をつけられたものだな」

 言峰の言葉に頭を抱えたのはシャヘルだった。

「AUO……そういやぁお前も出禁勢だったよなぁ……」

 それが誰だかは解らないが、シャヘルには通じたらしい。

 しかし店長よ、そう思うのなら少しは……いや、此方が慌てふためく姿を楽しんでいるこの性悪元神父に何を言っても無駄だ。幸い手持ちには少しの余裕がある。新しい商品とやらを眺ませてもらおうではないか。

「そうか、ならばいらっしゃいませ。懐の中身と相談しながら心行くまでウィンドウショッピングするがいい。まあ、余裕があるのであれば購入できるだけするがいい。何せここの売り上げはBBへと上納されているからな。売り上げのほんの数パーセントしか貰えない身では1個や2個購入されただけでは実にさびしいもの故な」

 なにやら凄まじく嫌な言葉が聞こえた気もするが、一々この店長の奇行に付き合っていたら疲れてしまう。所持サクラメントを確認し、そして新しく陳列しているアイテムを確認する。礼装まで売りに出ているのは純粋に驚きだ。戦力強化と手札充実の意味でも礼装は全て購入し、新しく売りに出ている魔力回復アイテムも入手しておく。……結局、この店長の思惑通りサクラメントが空っぽになるまで散財してしまうのは癪だ。

 だけど、

「温めますか?」

「礼装温めてどうするんですか」

「なに、マニュアル通りの対応だ」

 礼装を温める事がマニュアルの購買とか知りたくもなかった。サイフの中身をかなり軽くしながら、苦笑するシャヘルを引き連れて校舎の外へと出ようとした瞬間、知っている声が此方の動きを止める。

「岸波さーん! おーい! いやっほー!」

 声に向けて顔を振りむけば、そちらには見た事のある女性の姿があった。長らく見ていなかったが、緑色のスカートに茶髪のショートカットのこの女性は”本物”の藤村大河だ。NPCとして、過去の再現である本物の藤村大河。キアラの様に名前を与えられた存在ではない。この破天荒思考の先生をムーンセルは良く作ったものだと思うが、月の裏側へと来てたのか。

「そうよー! 先生も気づいたらこんな所にいてね、ほんと困っちゃうわ。午後からの授業があるのに」

 そこですか。

 しかしこの藤村大河に対してツッコミ無粋。いや、というかツッコミが通じる相手じゃない。楽しそうに笑みを浮かべた大河は此方の姿が確認できたことを嬉しそうにし、両手を腰に当てて宣言する。

「さあ、脱出の為にやるわよ―――タイガークエストを!」

 この人は変わらないなぁ……。





 迷宮の第四層へと降りる。ここは第三層から大きく姿が変わり、白ベースの世界から更にぼろぼろに崩れた青色ベースの世界だった。まだ水面には潜っていない。水上ギリギリという感じで、そこから伸びるビルは前のよりも更にぼろぼろ―――今にも崩れそうな感じがする。そんな廃墟の様な第四層へと降りた直後から、風に乗って歌が聞こえてくる。

 ―――素晴らしく、美しい声だと思う。

 そこに歌詞はなく、音だけだ。だがそこには完成された美がある様に感じられた。

「あら、結構上手じゃない」

 何時の間にか復帰していたネコアルクがシャヘルの頭の上でだらり、とくつろぎながらそんな事を言う。こいつ、中々に逞しいが、こんなキャラだったかどうかは凄く怪しいものだ。ともかく、まずは生徒会の通信を確認してみる。少し言葉にノイズが混じっているように聞こえるが、声が帰ってくる。

『はい、此方月海原生徒会です、先輩』

 桜の声だ。生徒会室の方は大丈夫なのだろうか?

『此方レオです。第三層と比べて少々ノイズが混じってはいますが―――』

『―――まあ、任せなさい。貴女は何も気にせず前に進めばいいわ』

 凛もサポートに参加してくれているのだ。これ以上頼もしいこともないだろう。背中を新たに仲間の増えた生徒会へと任せ、前へと進む事を決める。

「準備完了か? まあ、今回は短そうだがな」

 シャヘルの言葉を先の道が証明している。視線を前へと向ければ長い一本道の先に広場があるのが見え、その広場には二人の姿が見える。今一番の目標であるガトーの姿が見えないが―――おそらく迷宮の形を変えられているのかもしれない。だとすれば非常に厄介な話だ。ともあれ、シャヘルとオマケと共に前へと進む。時間の節約の為に駆け足で迷宮の奥を目指せば、直ぐに広場まで到着する事に成功する。

 そうして、そこに立っていたのはやはり、

「はぁい子リス。待ってたわよ」

「またかよ」

「ちょっと、そんな言い方ないじゃない! 私が! また! 登場してあげたのよ! ここはアンコールの声が私が祝福する場面じゃない。少しは空気を読みなさいよ」

 空気読めてないのは貴様だ、とは絶対に口に出さないで飲み込んでおこう。ともあれ、エリザベート・バートリーが相手ならやりやすい。強くはなっても、彼女自身の動きや思考は変わらない―――新しいサーヴァントを持ってこられるよりもはるかに楽に済む。真名は既に看破しているわけだし。

 問題なのは、

「―――来ましたね」

 メガネをクイ、と持ち上げてラニが此方を見る。そして見せつける様に、

 広場の出口と入り口以外を壁が囲う。

 それは、拷問部屋の壁と全く同じ、人が埋まった壁だった。そのおぞましさに口を塞ぎ、驚いていると、ラニは淡々とした声で自分の成果を口にする。

「ファイアーウォールに接触中のマスターを虚数空間よりサルベージする事に成功しました。リソース搾取の為に特殊空間への転移を行います。3……2……1……完了しました」

 ラニは此方を見ながら作業を完了させる。そしてエリザベートはその結果に笑みを浮かべ、両手を広げる。

「どうよ私の新しいマネージャーは! 私が生きていたころには不可能だった血液管理をしてくれる程の逸材よ! 事務所の力が違うわね、事務所の! ……チラ」

「チラとか口に出して言うんじゃねぇよ」

 今の一言でシャヘルが軽くイラついているのは把握できた。……まあ、その気持ちはわからないでもない。目の前でいきなり友人として認めている存在がこんな事をしているのだ―――これが洗脳の効果であれ、SGであれ、”やらされている”、もしくは”本来はこんな事をしない”人物であることを認識すれば、イラつくのもしょうがない話だと思う。まあ、自分も現在は少々カチンと来ている部分があることは否定できない。

「……ふむ、不満ですか?」

 ラニは此方を見てそう言う。だからこそ答える―――大いに不満だと。

「ですが私が利用しているのは聖杯戦争で敗北し、ファイアーウォールに触れて0.01秒後には消滅の運命を迎えるマスターです。既に死が確定している彼らを有用なリソースとして再利用するのは決して間違いではないと私は思うのですが」

 ラニの言っている事は間違いではない、が、

「―――はっ、小娘」

 ―――それはシャヘルの何かに触れるものがあった。

「お前が言っている事はつまり物事の有効活用、効率化を優先して考えるのであればの話だ。一切の感情もモラリティも考慮しない。なるほど―――糞の理論だな。おいマスター。このガキんちょにちょっと人間って生物を教え込もうぜ」

 まあまあ、とシャヘルを片手で制す。シャヘルの言いたい事はニュアンス的に通じている。そしてこの状態のラニが非常に胸糞悪いというのも解る。何とかする前に、質問があるのだ。もちろん、それはガトーの所在についてだ。確実にこの迷宮へと突貫してきたはずなのだが、ラニかエリザベートは枯れの損z内が今、どこにいるのか知らないのだろうか?

「あぁ、主人公力1のゴミですか。相手がするのもばかばかしいので迷宮内に隔離しています」

 主人公力とはなんじゃそりゃあ。

「ちなみに貴女のサーヴァントの主人公力は数桁に比べ、貴女は5です」

「ゴミね」

「正面からゴミって言われると傷つく人もいるんだよ……?」

 エリザベートから見下される様な視線を受け、彼女から殺気を感じる―――が、それをラニが止める。ですが、と前置きを置いてからラニは此方へと視線を向けて喋る。

「確かに主人公力5のゴミですが、磨けば光る素質を感じます。というか光らせます。無理やりにでも」

「そう、解ったわ。じゃ、私も貴女の方針に従って手を出すのは止めておくわね」

 そう言うと興味を無くしたエリザベートが背を向け、広場の奥、シールドの向こう側へと消えて行ってしまう。そしてラニも此方へと視線を向けたまま、一礼をする。

「というわけで入り直してください。改めて試練用に迷宮を再構築しますので、それに挑戦してください」

『一応それに従っておきなさい。その不可解な行動もたぶんSGから来る行動のはずだから。それに迷宮を組み直せばガトーのいる場所へと通じるルートも開くはずよ』

 なるほど、確かにそうだ。今は一旦出る事しかできない事を軽く歯痒く感じつつも、ポケットからリターンクリスタルを取り出す使用する。

 次ここまで来るときは、必ずSGを摘出して辱めてやると誓いながら。




 金色のスポンサー!! たぶん凄い楽しんでると思う。

 そしてもうすぐノーパン事件……!
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| 断頭の剣鬼 | 18:54 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

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このカオスメンバーでノーパン事件…
とんでもなく愉快な予感!

| | 2013/07/02 20:17 | URL |















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