陳情の先を行く部屋

基本的に二次創作を公開しているブログです。楽しく読んでいただければ幸いです。

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CCC-24

 凛の姿を追って更に迷宮の奥へと踏み込んで行く。途中で出てくるエネミーは急いで配置されたのか、レベルも、そしてAIの精度も低い。三発程攻撃を叩き込めば、それだけで砕けてしまう程に弱くできている。此方としてはレベルを上げるために必要な経験値が楽に稼げるので、弱い事に越した事はない。……が、少々違和感は感じる。凛が雑な仕事をするのは実に彼女らしくはない、t。だがこの迷宮で見る凛自体が凛らしからぬ側面を見せている。おそらく、今までとは違う凛の一面をSGとして入出するのだろう。

 迷宮の奥、更に下層へと向かうためにサクラ迷宮を突き進む。ワニ型エネミー二体を一瞬で倒し、上へと上がって行く階段を上り、その先に設置されているアイテムフォルダの中身を回収する。これで礼装や消耗品の回収も完了し、あとはさらに奥へと踏み込むだけ。

『先輩、気を付けてください。その奥から強い反応を感じます』

 生徒会室から桜の忠告が入る。おそらく桜の強い反応が指示しているのは凛だけではなく、ランサーの存在だろう。この先、ランサーと凛が待ち構えているのをハッキリと認識し、そして心を決める。


「―――行こう、そして勝とう」

「おう」

「もしもの時はあたしの真祖ビームをぶっぱなすわ!」

 一瞬で空気を破壊しそうな破壊力があるな、それは。だが、心強い。覚悟を決めて細長い道へと入り込む。その先を駆け抜けた所に凛と、そしてランサーはいる筈なのだ。





 そうやって道を駆け抜けた先、凛とランサーがいた。だがその光景は異様な光景だった。

「リン? 何よこれ? 私は風呂に入りたいの―――たったこれだけで入れるわけないじゃない!」

「っ、でも、私だけじゃあ集められる量に限界が……」

「あのね、優しい優しい私はリンの”拷問と摂取をどうかやめてください”という願いを聞いてあげたのよ? だったら私が使っていたその分を提供する義務があるのよ」

「う、ぐぅ」

 大きく開けた部屋の先には下層へと続く階段が見える。だがその部屋の中央では跪く凛と、そして見下ろすランサーという非常に珍しい光景が発生していた。第一に使役されるはずのサーヴァントがマスターよりも高い位置に立っているこの光景は、本当に珍しい、というよりも初めて見る光景だった。声を出して、踏み出そうとした瞬間、ランサーが嗜虐的な笑みを浮かべる。

「そうねぇ……ちゃんと仕事をしない子にはオシオキしなくちゃいけないわねっ!」

 風を切る音とともに、音が響く。

「きゃっ!」

 それはランサーが尻尾を振るい、凛を叩いた音だった。その一撃で凛に傷がついてない事を見る二、威力は押さえているのだろうが、それを受けて凛は手を床に着けて体を支える。きゃ、等と短く悲鳴を上げながら息を荒げている。どこからどう見てもランサーが凛に暴力を振るって異様に見えるこの光景、流石に黙って見ているわけにはいかない。前へと踏み出し、ランサーに対して此方の存在を自己主張し、やめろ、とランサーへ言葉を向ける。

「やめる? なんで? リンはこれを望んでいるのよ? 解らないのかしら? 凛はこうやって跪く事を望んでいるのよ!」

「あ、う、でも……!」

 そう言っている間もランサーは尻尾を使って凛にむち打ちを続けている。凛は小さく悲鳴を上げながらも耐え、息を荒げているが―――その頬は少しだけ赤くなっているようにも思える。弱々しい凛の姿に少しだけ色気を感じる。が、凛は決してマゾというわけではない。

『リンは本質的に支配者としての資質を持ち合わせています。ですが時としてそういう裏界や本質は簡単に反転します。白野、貴女であれば解るはずです』

 ―――レオの言葉で合点がいった。

 凛は別に打たれる事を望んでいるのではない。

 従属する事を望む願望なのだ、これは。あえてSGとして名付けるのであれば【隷属願望】という名が正しいだろう。誰かに従いたい、物事を言われたい、従わされたい。sれはつまり自分の責務からの逃亡という願いでしかない。そういう考えであれば確かになるほど、と納得できるところもある。そしてそれが認識できた今、

 右手の五停心観は熱い程にその存在を主張している。

「なっ!」

 右手を凛へと向け、五停心観を起動させる。起動と同時に後ろへと跳んだランサーを無視し、既に二度行っている五停心観のプロセスを発動させ、凛の胸からSGを摘出する。摘出、着地と共に後ろへと素早く移動し、距離を作る。これで三個目のSGの取得に成功した。

「っ! やったわね……!」

 SGを摘出された凛はそう言ってこっちを見る。ランサーの鞭打ちから解放され、敵意を込めた目で睨んでくる。

「結局私の心を全部暴いて進んでくるのね、いいわ、解ったわよ。誰が本当の月の支配者かを教えてあげるから逃げないで来なさい……!」

 そう言って凛は後ろへと下がり、その姿を消す。

 ―――が、その代わりに巨大な壁が出現する。巨大な少女の姿が掘りこまれた壁。今までのSGで解除できたシールドとはけた違いの大きさだ。もちろん強度もその比ではないだろう。突如として現れたものに驚愕しながらも、その姿を確認していると、生徒会から通信が入る。

『先輩、聞こえますか? 目の前の壁の中に遠坂さんの本体があります! 最初からそこにあったようですが、今の今まで隠れていたようで発見が遅れました、すみません!』

 いや、見つけられなかったのは別にいいのだが……これだけのものをどうやって隠していたのだろうか? これだけの物をパっと出現するだけの技量は流石の凛でもないような気がする。ランサーも魔術やハッキングが得意なサーヴァントには見えないし、本当に突きを支配しているのであればこんな状況にすらならないし―――。

「つまりは悪意ある第三者がいる可能性が高いって話だろ? それぐらい最初から分かってただろ」

 それもそうだ。遠坂凛が聖杯戦争を中断させるようなパーソナリティの持ち主とは到底思えない。故に遠坂凛がこんな痴態を表しているのには絶対に第三者の介入しかありえない―――第一義理堅い彼女が、こんなランサーをパートナーとして選ぶこと自体がありえない。

 故に、ランサーを睨む。

 角を生やした悪魔の様なランサーは此方の視線を受け止め、笑みを浮かべる。

「あら、やる気? でも残念ね、リンがいないんじゃここで戦う意味はないよ。まあ、別に無視してもいいんだけど―――一緒にやった方が楽しそうだし、貴女達の血を浴びるのは後に回すわ」

 じゃあね、と軽い声でランサーは背中を向けると、そのまま壁へと向かい―――その中へと消えて行った。素早く走り寄り、壁へと触れるが、そこにあるのは硬い感触の身で、ただ巨大な壁が続いているように見える。壊してみる……事は出来ないのだろう。

「だろうな」

 横へと歩いてきたシャヘルが壁に触れる。

「これもあっちのSGの障壁と同じもん、凛の心の壁だ。と言ってもこっちは今までのよりでかくて硬い分、たぶん本体の心を表しているんだろう。今までの分身とは違って本体だから」

 ここまで巨大というわけか。どうにかして中に入る事は出来ないだろうか?

『白野、一度生徒会室の方まで戻ってきてください。その壁への侵入方法の説明とランサーへの対策会議を行います。すぐ近くにチェックポイントがあるはずですので、それを使って戻ってきてください』

 後ろを振り返れば部屋の入り口に青いプレートの様なチェックポイントが見える。階層毎に設置されたそれに触れれば一瞬で校舎まで戻してくれるチェックポイント。一回だけ巨大な凛の姿が掘られた壁を見てから、駆け足でチェックポイントまで向かう。





「お帰りなさい白野」

 生徒会室にはキアラとシンジを抜いた全員が揃っていた。座る程長くここにいる予定もないので、生徒会室の扉の前で立ち、レオの話に耳を傾ける事とする。

「ではサクラ迷宮第三層のSG【隷属願望】を入手した事により、去後のあの巨大なシールド以外の壁を全て取り払う事に成功しました。が、最後に残された本体がそのまま迷宮を阻むシールドと化しました―――ここまではいいですね?」

 遊びの無いレオの声に頷いて答える。他の皆もちゃんと理解し、頷き返している。では、とレオが言葉を付け加える。

「あのシールドへ侵入し、直接凛へと相対するのが僕らの現在の目標となります。彼女を確保すれば確実に現在の状況、どうしてこうなったか、更に多くの情報が入ってくるに違いありません。ですがそれを成すには問題が大きく分けて二つあります」

「うむ。それはあの悪鬼の様なランサーと、そして遠坂嬢を倒さなくてはならぬ事、そしてあの壁へと入ることであるな?」

「正解です。前者に関しては純粋にレベル差による勝率の低下が、校舎に関してはSGという分野における僕らのディスアドバンテージが問題です。ですが、これもある程度解決手段を見つけることに成功しました。まずはあの壁への侵入ですが―――」

 ユリウスへとレオが視線を向けると、ユリウスが口を開く。

「殺生院キアラの助力を得る事が出来た。ッ準備ができたら彼女と共に迷宮へと向かってくれ。今回の件を離したら力になってくれるそうだ」

 そう言うユリウスの表情はすぐれない。どうやらユリウスもユリウスでキアラの事はあまり好まないらしい。無駄にエロイとは思うが、そんなに悪い人物なのだろうか?

「で、戦闘に関してですが、まずはランサーの真名から参りましょう」

 レオが手を持ち上げると、ホロウィンドウが出現する。そこに出ている名は―――エリザベート・バートリー、ハンガリーの貴族で、有名な連続殺人者。吸血鬼のモデルともされた人物だ。彼女で特に有名なのは拷問、そして若い女性の生き血を浴びていた事だろう。美と若さに対する異常な執着を見せていたエリザベート・バトリーはその最後を牢獄の中で過ごした、との話だったはずだ。

「概ねその知識で会っています。確実に真名はこれであっているはずです。彼女と相対する時に名を突きつければ真名看破による多少の動揺は得られるでしょうし、動きもある程度予測できます」

「根っからの武人でないことは非常に助かるな。これで相手が切り札に武道系の奥義やらを使ってこない事が解るし。あとはこっちでも小細工を流々、といったところか。久方ぶりに手段を選ばない戦いになりそうだ」

 なにやらいやらしい笑みをシャヘルが浮かべている。レベルの差をひっくり返すだけの材料がシャヘルにはあるらしい。それらしいスキルが情報マトリクスやスキルにはないので此方としては若干不安な所なのだが……。

「サーヴァントは何もスキルや公開情報だけが持っている事の全てはないのですよ? スキルとはなっていないだけで、出来る事は他にもあるはずです―――彼女の武器はそういうものなのでしょう」

 うむうむ、とシャヘルが頷いている。更に不安になってきたが、あえてツッコミはしまい。ともあれランサー・エリザベートの真名が看破できたのは大きな収穫だ。これで相手の動きを少しは予測、観測しやすくなるあとは出たとこ勝負だろうか。

「あ、少し待ってください」

 今まで話の成り行きを見守っていたバゼットが口を挟む。そのまま此方へとやってくると、懐からバゼットが手袋を取り出し、渡してくる。黒革のその手袋はバゼットがつけているものと同じものに見える。

「私がスペア用に用意してあるグローブをそのまま礼装として改造しました。私が使用する魔術である”ルーン魔術”をこの短期間で込められるだけ込めましたので、装備すればルーン魔術のCランク相当の実力を発揮できるはずです。それを使って戦闘中の援護とかを頑張ってください」

 思いもしないプレゼントだった。早速受け取った手袋を装備し、見事なフィット感を味わう。魔力をを通しその手袋へとアクセスすれば自分の脳に簡易的なルーン魔術の知識が記憶されて行くのを感じる。まだ能力上昇型の支援礼装は持っていなかったので、これは非常に助かる。

「いえ、我々は運命共同体ですから協力は押しません。あとは……そうですね、直接得物や体にルーンを刻んでおきましょう。一回限りのブーストになるでしょうが一つ上のランクの実力ぐらいは発揮させれるはずです」

 そう言ってバゼットは針やナイフ、インク等の儀式道具を取り出し始める。ルーンを皮膚には刺青として、武器にや防具には削って書きこむのだろう。シャヘルも問題ないという視線を送って来てくれているので、この支援は受け取ろう。しかし、

「絶対バゼットかガウェインが殴った方が早いよね……」

「あははは……」

「ははははははは」

 バゼットとレオの笑い声によってその言葉はかき消されてしまう。この二人は確実に何かを得狙っているのだろうとは解っているが……まあ、今は仲間だ。

 ランサーを撃破し、凛をどうにかする事だけを今は考えよう。




 アンケートはここまでで。

 結果は2のセイヴァーで、マジキチ難易度という事に決定しました(

 この結果、キアラのステータスが★化したり、サバの平均レベルが90とか95になりますが泣かない事!

 あと多分どっかの金ぴかがそのうち購買部に紛れ込みます。そういう難易度。
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| 断頭の剣鬼 | 14:44 | comments:3 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

よかろう、ならばインフレだ←

| 空 | 2013/06/24 14:59 | URL |

というか、1のセイバー枠を誰ひとりとして選ばなかったあたり、さすが過ぎね?(笑)

| アルフィード | 2013/06/24 18:25 | URL | ≫ EDIT

へへへ…
パワーのインフレか…
足が震えてきやがったぜ!

| ぺいぺい | 2013/06/24 19:56 | URL |















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