陳情の先を行く部屋

基本的に二次創作を公開しているブログです。楽しく読んでいただければ幸いです。

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EXTRA-24

 昨日は見事固有結界を突破する事が出来たし、タイガーが求めていた氷も入手する事が出来てその報告のためにも探索を開始する前に凛の所へと向かう。彼女の姿は何時も通り校舎の屋上にあった。此方を見かけるのと同時にまたお前か、等という表情を浮かべたが、それでも軽く笑っている様子を見るに、此方を拒絶しているわけではないようだ。セイバーはツンデレツンデレと言っていたが、その姿は見せない。

 本当にばかばかしい程の単純な仕掛けだった。だがアレを教えてもらわなければ今頃名前も体も消えていたかもしれないのだ。

「お、無事って事は無事固有結界を突破した様ね?」


 凛は何の疑いもなく此方の勝利を確信している。確かにそうなのだが、もう少し失敗とかを疑わないものなのだろうか? もしかして負けて帰ってきたという可能性もあるのに―――。

「はあ? 私が知恵を出してあげたのよ? それにアンタ、失敗したら一々反省しにくるようなタマじゃないでしょ。むしろ失敗してもただ起き上がるだけじゃなくて、足掻いてから起き上がるタイプ。ただじゃ転ばないってやつね」

「ははは!」

 セイバーが笑いながら出現する。普段はフードをかぶって正体を隠すようにしているセイバーだが、そうする気配はない。やはり元々の姿とは違う姿を取っているだろうからか? しかし今までの対戦相手達はセイバーの真名を看破する様な言動が見られていた。耳と尻尾を揺らしながらセイバーは笑い声をあげる。

「おいおい、聞いたか白野。この嬢ちゃんはお前以上にお前の事を知っているぞ! 実に傑作だな、自分の事は自分が良くわかる―――その言葉がどれだけ空虚であほらしいかを感じさせてくれる! あぁ、笑った笑った」

 笑うだけ笑ってセイバーは姿を消した。凛には視線で何も言うな、と伝えておく。

「アンタも苦労してるのねぇ……」

「言わないでー……」

 かなり奇怪なサーヴァントを手に入れている事は自覚している。というよりも経歴を考え、そして存在を考えるとかなりまともではない。まあ、それを踏まえても代わりの聞かない相棒であることは確かで、もっと強いサーヴァントと交換するチャンスがあってもそれを蹴り飛ばすぐらい愛着はある。というよりも、セイバー以外に自分の命を預けられる存在は知らない。

 さて、凛へとやってきたのはもちろんながら報告だけではない。

 ありすの存在に対して何かを感じないかを聞くために凛の元へとやってきたのだ。凛の様な一流の霊子ハッカーはありすの固有結界に関して何か異常等を感知していないだろうか、それを知りたいのだ。

「異常は……そうね、学園サイドに関しては違法なアクションは感じられなかったわね」

 凛の言葉に落胆する。しかし、凛の言葉は続く。

「だけど疑問点はあるわね。貴女も感じているかもしれないけど、固有結界っていうのは膨大な魔力を使う魔術よ。そしてどんなにそれに特化した英霊であろうと、その負担や負荷は絶対にマスターへと行くものなのよ。解る?」

 凛が解りやすくジェスチャーを咥えながら説明する。

「固有結界はあくまでもアウトプットであって、結果なのよ。その間にはプロセスとインプットが存在する。英霊の魔術発動がインプットであり、マスターの魔力がインプットである。ガソリンのない車は走らないのよ。アリーナ規模の書き換えをその子はいとも簡単にやっていたのよね?」

 凛の言葉に頷くと、凛は腕を組み、頷く。

「それ、おかしいわよ。だって人間にそれ規模で魔力を供給しようとすれば潰れるわ。少なくとも私やあのアトラスのホムンクルスでさえ反動で潰れるわ。話が本当でケロっとしてるのなら。少なくとも人間という領域には立っていないわね」

 凛の話を聞き、ありすの存在が人の域を超えている事を自覚される。そして、いくつかの言葉を思い出す。

 ―――死の臭いがプンプンと―――。

 ―――サイバゴースト―――。

 そうだ。サイバーゴーストだ。彼らならどうか。このムーンセルには死者のデータがあると言われている。彼らなら人の領域から文出ていないだろうか?

 その言葉に凛は首をかしげる。

「ゴーストねぇ……地上のネットワークならともかく、ムーンセルにはゴーストはいないのよね。サイバーゴーストはムーンセルによって管理されているからマスター権を手に入れること自体が不可能だし、ゴーストは未練や怨念を残したハッカーが電子上に焼きついた痕跡よ。でもここで人間は死ぬことはない。だってここは人間の住む世界じゃないから。簡単でしょ?」

 だからサイバーゴーストは存在しても、死者のデータは、純粋なゴーストは存在しないと凛は主張している。ここにいるのは進入してきた魔術師だけのはずなのだ。

「それにそのゴーストだってここで生まれる事はないわ。ムーンセルは管理の怪物で、不正なデータは特例がない限り許さない。敗者は死なずに解体されるだけ。だからゴーストは生まれないんだけど……そうね、あるとしたら―――」

 凛は少し悩んでから言葉を口にする。

「初めから死んでいた、マスターね」

 凛は言った。

「デフォルトが死亡した状態であればムーンセルは死亡状態を正常なものとして判断し、ゴーストを許容するかもしれない」

 ま、と凛がパンパンと手を叩く。思考に没頭しかけた自分を引き戻す様に行ったその行動は見事に此方の注意を引く事に成功した。

「これ以上は私の問題じゃないし、元々私達は敵よ。それにこういうことに関してはエキスパートがいるでしょ。あとはなんとか自分で頑張りなさい」

 そう言って凛は背中を向けてくる。おそらく三回戦中二彼女の協力を得ることは難しいだろう。ありがとう、と声をかけながら背中を向けて歩き出す。凛はこれ以上手伝わない、等と言いながら既にヒントを出してくれている―――今更ながら、甘すぎるのではないかと思いつつも、感謝し、その場を去る。





 そうやってやってくるのは教会だ。楽園の死角。この教会をそう呼んだ存在がここにいる。そして、そのしまいにこそ今、自分は用がある。教会の扉を開ければいつも通りつまらなさそうに電子タバコを咥えている姉の蒼崎橙子と、そしてつまらなさそうに肩肘を膝につくのは蒼崎青子の姿だ。この姉妹の間の空気は実に最悪だ。最悪を通り越してもう殺し合っても不思議じゃない領域だ。というか本人たちの言葉が正しければ既に何度か殺し合っているらしい。

 おそらく、ムーンセルの監視がなければもうなぐり合っているのだろう。

 さて、ここにやってきた理由は簡単だ。

「ん? 魂の改竄か? もう解っているかもしれないがこっちではなくあっちだ」

 青子にではなく、橙子に近づくと橙子はそんな事を言ってくる。もちろん間違えたのではない。前、この教会へやってきたときに、橙子は自分と青子の分野の違いについて説明してくれた。こういう知識に関しては橙子の方が詳しいと思ったからこそ、橙子の方へとやってきたのだ。

「なんだ、言ってみろ」

 改竄の用事ではないと理解した橙子が露骨に面倒そうに応える。だが答えてくれる気はありそうだった。とりあえず橙子が此方を追い払う前にありすとゴーストと、そしてキャスターについての現状を説明する。

「亡霊か。また前時代的な事を言うな、君は」

 どうやらこの内容は橙子の興味を掴むものだったらしい。多生の興味を示しながら、橙子は話を続けてくる。橙子は教え子に語る様に、話を進めてくる。

「まず、私達がマスターを通してサーヴァントに施している”魂の改竄”というのは詰まる所、魔術回路の変革だ。君らの霊体を改造し、サーヴァントの力をより効率的に具現化できるようにする。それが改竄だ。だからここにきているマスターは良く見ているし良く知っている。もちろんありすという娘も何度か見たよ。あの少女は間違いなく”精神体”と呼べる存在―――君たちの言うゴーストで間違いない」

 橙子はそれを断言した。そして、あのありすが凛の話と合わせて、ゴースト―――死んでからこの聖杯戦争へとやってきた存在であるという事を憶測する。

「サイバーゴーストには肉体がない。つまりどんなに魔力を与えようにも脳が焼き切れることがないんだ。リミッターが存在しない。サーヴァントと組ませるにはこの上なく理想的なパートナーだろうね。いずれ終わりを迎え、壊れるとしてもそれは魂の限界までの話だ。肉体的な制約を一切受けない、ゴーストとはそんな存在だ」

 ありすのゴースト説はこれで固まった。あとはサーヴァントの正体を調べるだけの話だ。

「ふむ、しかしそれだけの魔力を、そして固有結界を張れるとはサーヴァントとの相性がよほどいいのだろう。サーヴァントのクラス等はもう解っているのだろう?」

 もちろん間違える筈はない。どんなバカにだってバーサーカーに固有結界は無理だと解っている。あのサーヴァントは、黒のアリスは間違いなくキャスターだ。そしてあの黒いアリスのスキルか、何かがありすとの相性を高めている。

「順当に考えてそうだろうな。ま、双子のマスター等ありえんし、君の想像通り召喚スキル持ちのキャスターなのだろう。だが、そうだな……これ以上の事を調べるのはマスターである君の仕事であり、私の仕事ではない。だがあの娘を見た個人としての感想としては……そう」

 橙子はタバコを指の間に挟みながら言った。

「―――あの主従の相性は似た者同士が得る様なものに感じるね」

 蒼崎橙子はその言葉を最後に電子タバコを口に咥え、黙りこむ。此方に視線を向けているが、此方を見ていない。おそらくここにいる本来の役割をこなしているのだろう。さて、橙子の用事が終わったのだが―――。

「やっとく?」

「いっとく?」

 青子とセイバーが全く同じタイミングで発言する。二人は視線を合わせるといえーい、と頭の悪い声を出しながら手を叩きあう。何やら解らないが、この二人は異常に仲がいい。いや、仲がいいというよりは波長が合うと言った方が正しい。

「相変わらず無様晒してるわねぇ」

「ほっとけ破壊屋。波動砲で月でもぶち抜けよ」

「嫌よ。またアルクェイドの相手をさせろって言うの?」

 こんな会話で楽しく笑うのだからまず良くわからない。解らないが、仲がいいのは素晴らしい事らしいのでスルーしておく。精神衛生上、理解できない事は理解できない事で放置しておくのがいいと理解した。

 まあ、昨夜は遅く亞でアリーナで頑張っていたのでそろそろ経験値を使って魂の改竄をしよう。青子に魂の改竄を頼むとオッケーと、快い返事と共に青子がホロボードを生み出す。セイバーも中央へと移動すると改竄用のシークエンスに入り、体が浮かび上がる。

 今まであまり考えなかったが、これ、浮かんでいる間は服がひらひらしているのでパンツが微妙に見えるのだな、とどうでもいい事を考えながら目の前に現れたホロボードを見る。もはや見慣れたパネルだ。

「んで、今日はどっち方面に伸ばすの?」

 今のセイバーのステータスは筋力が大きく突出している。筋力がCで、幸運E以外を抜けば残りは全部Dだ。セイバーは筋力敏捷優先で上げれば戦いやすくなると宣言しているがさて、少々迷うところがある。

「ま、自分の命を預けるんだし何を上げれば困るか迷うわよねー」

 青子が他人事のように言うが―――いや、他人事だ。そんなもんだろう。結局のところ彼女は仲が良くとも、味方というわけではないのだ。そこらへんの線引き……自分にはまだ難しい話だ。

「うーん、何かこの感じだと今回で魔力が関わってきそうなスキルを取り戻しそうね」

「マジで!?」

 思わず口に出してしまったが、青子は真面目にさえやっていれば失敗しない女だ。そこを信用し、セイバーへの成長方針を決める。幸運を少しだけ、そして残りを敏捷と魔力に注ぎ込む事とする。何度か自分の操作を確認しながら、頷き、青子にゴーサインを出す。

「はいよ」

 橙子は先ほど魂の改竄とはサーヴァントを通したマスターの魔術回路の変革と説明した。セイバーが改竄の影響を受けて発光する一瞬、その瞬間はセイバーと自分はもっと近い存在として改造を受けていると思うと、少々面白い感じがあった。

「霊格が戻って、また一つ絆(レギオン)を取り戻したぞマスター」

 浮遊から着地するとセイバーは軽く体を動かしながらそう言ってくる。ステータスを確認すれば敏捷と魔力がCに、幸運はDに上がっており、そしてスキルに新しく”魔界の血月”というスキルが追加されている内容を見ても中々頼もしいものだ。……しかし、そろそろ敏捷はこれぐらいで打ち止めにしてもいいかもしれないな、と思う自分がいるが、どうだろう。ガウェインとかと戦うことを想定すれば最低でもBは欲しくなる。

 が、それももっと強くなってからの話だ。今はありすの事だけを考えなくてはならない。

 セイバーを霊体化させ、蒼崎姉妹に感謝の言葉を伝えながら教会の外へと向かう。

 教会から出たところで、そこにはありすとアリスがいた。くすくす此方を見て笑う彼女たちの姿を見て、改めて思う。

 ―――なんでこんな面倒な対戦者ばっかりムーンセルは組んでくれるんだろう。

『やだ、はくのんがレイプ目……ちょっとエロい……! ってそうじゃねぇよ。おい、止めろ! カメラ止めろ!』

 ―――そうやって、五日目は進んで行く―――。




げーむでーた

刻め罪姫・正義の柱:筋力貫通ダメージ 30mp
無価値の炎:ATTACKに燃焼効果付与 30mp
暴食の王:GAURDにMP回復効果の付与 50mp
罪深き聖婦:リザレクション付与  60mp
魔界に血月:ターン終了時に小魔力ダメージ+回復 70mp

ギル様タイプのサバを目指した。若干バランス悪いかもっていうのはオリ鯖の時のお約束。

 さて、あと2回で3回戦決戦ですね。

 あとアンケートは現在両方救うが勝ってますネー。
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| 断頭の剣鬼 | 15:59 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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