陳情の先を行く部屋

基本的に二次創作を公開しているブログです。楽しく読んでいただければ幸いです。

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

| スポンサー広告 | --:-- | comments(-) | trackbacks(-) | TOP↑

≫ EDIT

DAY18

「しかし―――」

 脱衣所でレオンミシェリが両手を広げる。その姿が示す意味はもう解っている。ビオレが左側、そして俺が右側に立ち、レオンミシェリの服を上着から脱がす。王族という立場上、余分な装飾の付いた服を着る事になっているレオンミシェリ閣下。そのため服は少し脱ぎ辛く、こうやって誰かの手を借りて脱ぐのが一番楽なのだ。その事実を抜いても王族はだいたいこういう扱いで、従者が脱がす事となっている。基本的にこの役目は俺とビオレのもので、親衛隊が二人しかいなかった頃からずっと続けてきた習慣でもある。

「―――あのヘタレはどうにかならんのかの」

 傍で控えるルージュが脱がしたレオンミシェリの服を受けとり、それに皺がつかない様に、織り目がつかない様に一つずつ丁寧に折りたたんで置く。その横で俺とビオレはレオンミシェリ閣下の服を脱がす。まずは上から、次はコルセット、そして下着と、上から下へと移る様に少しずつレオンミシェリ閣下の服を脱がす。同時にレオンミシェリ閣下が返答を欲しがっているのも理解する。だから、

「誰の事ですか?」

「決まっておろう、ガウルのことじゃ」

「弟をそう呼ぶのは少々酷ではありませんか? ガウル殿下もああ見えてまだ八歳です」

「なにを言っておる。あの阿呆ももうすでに八歳だ。ワシが八歳だった頃には既に戦場に出ていたぞ」

「それは閣下が特殊すぎるだけです」


 俺とビオレでさえ戦場に本格的に出たのは騎士になった後なのに、ガレットの王族は若い頃から戦場に出たがって本当に困る。特にレオンミシェリ閣下は戦場に出るたびに最前線へ突っ込むから、閣下に傷が一つでもつかない様に気を張っている俺達としては困る。あと数年で現領主様は引退を宣言して、ガウルが育つまでは全てをレオンミシェリに任せると宣言している。このまま育ったら本当に従者としては困るところだ。

「主らも早く脱いで来ぬか」

「今行きます」

「少々お待ちください」

 全裸になったレオンミシェリが体を隠すことなくさらし、そのまま浴場へと消えて行く。その姿を素早く追うべく、既に脱ぎ終わっていたルージュが中に入り、俺もビオレもほぼ一瞬で脱ぎ終わる。

「脱衣術までならうとは思わなかったわよね」

「あぁ、目から鱗だったよな……」

 そしてそれが実際に役に立っているのだから人生、何があるかよく解らない。ともあれ、主を待たせるのは従者としては相応しくない。素早く浴場の中に入る。と、既に椅子に座ったレオンミシェリがその髪をルージュに洗わせていた。追いつき、スポンジを取るとそれを石鹸で泡立たせ、それでレオンミシェリ閣下の体を洗い始める。

「全く、あ奴も言いたい事ははっきり言わぬとは、それでも男か!」

「むしろ閣下が白黒しすぎだとも言えますが」

「なにを言うておる。男子ならばハッキリしすぎるぐらいが丁度よかろう。ああも中々切り出せずにしてやっとか、と思った時には切り上げるとか……もう呆れて何も言えんわ」

「その割には見事な蹴りを叩き込んでいましたね」

「それはそれ、これはこれじゃ」

「なるほど。あ、お湯を流しますね」

「んむ」

 目を閉じている間に桶で頭からお湯を流し、シャンプーとボディソープを一気に流す。数回に分けて泡を流しきったところで、

「終わりました」

「うむ、ではゆっくり体を洗ってから入るがいい」

「はい」

「ありがとうございます」

 主を待たせるわけにもいかず、割と早めに髪、尻尾、耳と洗い、お湯で流す。尻尾の先についていた汚れは部屋に戻った時一度落としているので、そこまでしつこく洗う必要はない。というよりも、しつこく洗うとそれだけ尻尾を痛めてしまう。だから丁寧にすべきなのだが―――主を待たせてしまいたくはない気持ちの方が強い。部屋に備え付けのシャワールームがあるので、改めてそっちで洗えばいいだけの話だ。用意しておいたタオルを浴槽の淵に置く。

風呂上りサイアス文字なし2


「失礼します」

「うむ、そう遠慮する必要はない。もっと崩せ崩せ」

 浴場に入るとレオンミシェリ閣下が横に来い、と手を振って招いてくる。なんだかんだで身内には甘えたがるこの主の事を相変わらず愛おしく思いながら、横に静かに滑り込むと、その横にビオレが並ぶ。レオンミシェリ閣下の横にルージュも座り込み、四人で並んで座りながら、息を吐き、ほっと一息つく。

「あー、いきかえるのう……」

「ですね」

「お風呂は魂のお洗濯だと東洋街では言ってましたねー」

「俗に魂が現れる気分だ、というやつじゃな。ほうほう、中々面白い事を言うの」

 しかしこうやって風呂に肩までつかっていると色々と体から抜けていく気がする。ストレスや疲れなど。あと風呂に入ると地味に胸が浮かんで肩が楽になるのもいい。胸が大きいと肩こりなどに悩まされるが、アレは本当だったのだと今になって思わされる。胸の下に汗が溜まったりして、それを拭いたりするのも面倒だし―――胸が大きいのも小さいのも、一長一短だな、と思う。

「ところでサイアスよ」

「はい?」

「おヌシは、恋人はいるのか?」

「いませんよー」

「ほう?」

「というかそれは閣下が知っているじゃないですか。作る気がないのも。人生を閣下に捧げているんですから。この先憧れる事も望むこともないですよ」

「じゃよなぁ……。憐れな弟だ……」

 結婚願望がないのでおそらく生涯独身コースだとは思っている。女の体ではマリィと結婚なんてできないし。あぁ、何時になったら会えるんだ。それとなく情報収集して探しているのだが一向に会える気配がない。もしかして生まれてくる時代を間違えているのか?

「ビオレはどうなんだよー」

「サイアス、閣下の前よ」

「良い、気にせぬ。好きに振る舞うがいい」

 好きに振る舞えと言われたので体を湯船に沈めて、胸を浮かべる。こうやって普段は重いものが浮かんでいる様子を見るのは結構面白かったりする。しかし、

「ビオレも男の気配がないよな」

「貴女にだけは言われたくないわよ」

「あとルージュも」

「その無駄に大きな胸をむしるわよ」

「ルージュも大きい方なんだからひがむなよ」

「むしろワシからしたらお前らが死ぬほど羨ましいぞ」

「閣下は年齢的にそろそろの話しですね」

「コルセットで体を整えていますし、しっかり睡眠もとれています。私の計算じゃあルージュ級のが育つ計算なんですけどね」

「え?」

「それ本当?」

「一応」

 発育はしっかりとした睡眠にコルセットもろもろ―――あと勘によって大体わかる。そう、大体の話である。これをガチで信用されたら困るのだが、レオンミシェリ閣下の目が信じ切ったようで少し心が痛い。これはアレか―――ガチでレオンミシェリ豊胸計画を実行しなければいけないパターンなのか。

「明日はシェフと相談なのかなぁ……」

「貴女はいったい何を口走っているのよ」

 実を言うと自分でもよく解っていない。

「というよりそれ羨ましいぞ」

「ちょっと、閣下、つつかないでくださいよ」

 人の胸をつついてくるレオンミシェリ閣下に注意を促すが、人の胸を凝視し、

「それ、サイズいくつじゃ?」

 えーと、確か―――

「大体88でしたっけ」

「ほ、本当!?」

「ビオレ、素、素が漏れてるぞ」

 ハッ、としたビオレが再びお仕事モードの仮面をかぶる。普段から優等生ぶっているビオレだが、本当に驚いた時だけはあんな風に仮面が破れたりする。後々ネタにしてからかえるので、一先ず置いておくとして、

「なんだ、ビオレもしかしてもっと胸が欲しいのか」

「そういうわけじゃないけど……」

 そう言ってビオレが此方の胸に視線を送ってくる。少しだけ羨ましそうな視線だ。

「形がいいし、尻尾と髪も綺麗で結構羨ましいわよ」

「うんうん。それはあるわよね」

「ルージュまで……」

「レベルの高い話じゃのうー……」

 そうだなぁ、まだ閣下は十一歳だしな。しかし、

「では、ここでレオンミシェリ閣下にサイアス流の豊胸術を教えて進ぜよう」

「おぉ、許そう! ビオレを助手として使うがいい」

「……」

「あ、待って、無言で距離を作って逃げないでよルージュ!」

「あははは……」

 無言で距離を作るルージュを放置し、ビオレに近づく。逃げようとするビオレを浴槽の端に追いつめ、腰の上でマウントを取って逃げられない様にする。同時に両足で両手を抑え、ビオレが抵抗できない様にする。

「いいですか閣下。胸に一番必要な事が何か解りますか?」

 ここでこのポーズの意味を悟ったのか、レオンミシェリ閣下は笑みを浮かべ、ビオレは嫌な予感に汗を流す。

「え、あ、ちょっと、か、閣下? サイアス?」

「ずばり―――刺激じゃろ」

「はい! 見事正解です! そんな訳で少しだけ胸の大きさに未練のあるビオレさんは胸を揉まれていい刺激を受けましょう!」

「閣下もサイアスもやめてくださ―――ひゃあああ!!」

 ビオレに襲い掛かる試練を遠目でルージュは見ながら、その犠牲に軽く黙祷する。

 ―――たまにはこんな無礼講も、悪くはないものだ。

「よし、次はサイアスの番じゃな」

「……え?」

 たとえ、次の犠牲者が自分であろうとも。

 こんな平和が続くのだったら、悪くない。




 途中の挿絵は珈琲氏による提供です!

 素晴らしい挿絵を描いてくださった珈琲氏に感謝を。いつも感謝しています。
スポンサーサイト

| 短編 | 02:08 | comments:3 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

ゆりゆりゆりゆり
このままお風呂であんなことやこんなことがおきないかなぁ。そしたらかなり喜びます。主に変態達が
でもここまでくるとサイアスが男作ってちゅっちゅしてるのもみたくなるなぁ

| くじょー | 2012/10/10 07:01 | URL |

TS狐耳サイアス可愛いのぅ可愛いのぅ可愛いのぅ可愛いのぅ可愛いのぅ可愛いのぅ可愛いのぅ可愛いのぅ可愛いのぅ可愛いのぅ可愛のぅ可愛いのぅ可愛いのぅ可愛いのぅ可愛いのぅ可愛いのぅ可愛いのぅ可愛いのぅ可愛いのぅ可愛いのぅ可愛いのぅ可愛いのぅ可愛いのぅ可愛いのぅ可愛いのぅ可愛いのぅ可愛いのぅ可愛いのぅ可愛いのぅ可愛いのぅ可愛いのぅ可愛いのぅ可愛いのぅ可愛いのぅ可愛いのぅ可愛いのぅ

| 暇人 | 2012/10/10 07:43 | URL | ≫ EDIT

ヤベェ、TS狐耳アスアスちゃんにトキメいたぜ………!!

TS狐耳アスアスちゃん、サイコーーーーーーーーーーッ!!

| 尚識 | 2012/10/10 08:21 | URL | ≫ EDIT















非公開コメント

TRACKBACK URL

http://tenzodogeza.blog.fc2.com/tb.php/219-19ac55ff

TRACKBACK

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。