陳情の先を行く部屋

基本的に二次創作を公開しているブログです。楽しく読んでいただければ幸いです。

2013年04月 | ARCHIVE-SELECT | 2013年06月

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CCC-4

「予想の斜め上ですね!」

 最近レオがツッコミを入れる時はこれをよく聞いてる気がする。たぶんだがレオ、このリアクションを気に入ったのではないかと思う。その真相はレオしか知らないし、別に知りたくもないので、レオのこのリアクションは完全にスルーするとして、問題は友人Aではなく友人Bの方だ。今日も海藻ヘアーが活き活きとしている友人Bこと、間桐慎二は授業中が始まってから、そして休みが始まるこの時間までずっと虚空を眺め続けている。

 おーい。

 軽くシンジの前で手を振ってみるが、全く反応を示さない。というか気にしてない。駄目だ、この男、完全に脳をやられてしまっている。もうこのままでいいと思う。

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| 断頭の剣鬼 | 16:37 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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CCC-3

 まず感じたのは柔らかさだった。全身を押し潰す様に、柔らかさを感じている。それが実に心地よいものだと、そしていい臭いのするものだという事にも気づいている。それが人であることに間違いはない。なぜなら先ほど落ちてくるのが見えたし、人の熱を感じるからだ。だから今、私は、先ほど会談で見かけた人に押し倒される形で潰されているに違いない。頭の後ろが痛い。だが問題はそこではない。

 デカイッ……!

 何かは、説明不要。というか説明してたまるか。

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| 断頭の剣鬼 | 09:37 | comments:5 | trackbacks:0 | TOP↑

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CCC-2

 落ちている事は理解している。

 ―――だけどそれを止める手段はない。

 まだ、止める事が出来るだけの熱量はこの体に宿っていない。もっと燃やせ。仲に眠る熱を解放しろ。それこそ目覚める為に必要な事だ。解放し―――思い出せ。彼/彼女は何時もそこにいる。何時だって手を伸ばしている。必要なのはこちらから手を伸ばす事だ。

 思い出せ、思い出せ、思い出せ。ただひたすら思い出せ。

 記憶を洗って垂れ流して思い出せ。全ての始まりはあそこだ。だがそれは終わりでもある。だからそこに答えはない。何時だ。何時からあの力強い声は私を呼んでくれていたのだろうか。それを思い出さなくてはならない。私という存在が何にまどろんで、そして一体何に囚われていたのか。

 なにから逃げたのか。何に救われているのか。

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| 断頭の剣鬼 | 14:52 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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CCC-1

 ―――寒い。

 落ちる。

 墜ちる。

 おちてゆく。

 なんだったか。

 どうしたのか。

 ……良く解らない。

 誰かが、何かが呼んでいる気がする。

 遠くから、近くから、必死に口を開いて、時空を超えて、全てを無視して誰かが呼びかけている。

『――――――』

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| 断頭の剣鬼 | 09:49 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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EXTRA-51

 やはり今回もギリギリだった。いや、ギリギリじゃない戦いなんてなかった。今まで、どの戦いも常に限界以上を求められる戦いの連続だった。セイバーというサーヴァントが可能性を拡大するという事の象徴でなければ、今頃お陀仏だったかもしれない。どの対戦相手にしても最優最良の手段を取る事の出来るこのサーヴァントは、レベルと技量の低さを自らの可能性を拡大して正気を見出してきた。それは今回も同じだ。だが、頭に残るのはユリウスの叫び声だ。

 ―――彼は最後に何を見たのだろうか。

 ユリウスは最後で叫び声を上げながら何かを行っていた。その様子からかなり苦しんでいたのは解る。だが、未熟な自分には彼が行っていた事は解らない。ただ苦しんでも、それでも何かを成そうとした、その覚悟だけは伝わってきていた。ユリウスの原動力とはいったいなんだったのか、それを知る方法はもう存在しない事を胸に刻みつつ、エレベーターから出て校舎へと戻ってくる。

 そこにはブロンズレッドの服装の少年がいた。

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| 断頭の剣鬼 | 13:08 | comments:5 | trackbacks:0 | TOP↑

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現実 ―――デス・アンド・プラン

推奨BGM:Unus Mundus


 ―――足元から知っている事が崩れてゆく感覚だった。

 訊いたことのあまりに重さに思わず黙り、両手で顔を覆う以外のリアクションを取る事が出来なかった。それだけ、今聞かされた事がショックだった。到底信じる事の出来ない事実。兄が、自然に生まれてきたのではなく、どこか良く知りも知らない男が生み出した人工的な魂、それを自分の母親に埋め込んで生み出したのが兄だと言った。

「ははは……」

 乾いた笑い声しか出てこない。それ以外に口から言葉が出てこない。同しようっもなく頭が混乱している。だって、だって、兄が、兄が。何時も自分の前を勝手に走って進んでいた兄が、生まれる前から人外の、人口の、そんな生物だと断言されて、どうしろっていうんだ。本当に、如何しろと言うんだ。二十数年前に用意されていた? ずっと昔から計画されていた? マルグリットと一緒に生み出された? 最初から番になる運命だった? 出来事は全て必然? じゃあアインクラッドで兄が苦しんだことも、兄が瀕死になってまで何かをしようとしたのも、兄がプロポーズしたのも、結婚したのも、その後頑張ったのも、全部全部仕組まれていたと?

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| 断頭の剣鬼 | 12:55 | comments:6 | trackbacks:0 | TOP↑

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EXTRA-50

ロックな決戦BGMでも聞くといいですよ


 音と共に視界を遮るのは数枚の刃根だ。セイバーの服を突き破って抱く様に展開される刃根は此方を守ってくれている。そしてそれが防いだのは閃光の一撃―――アサシンではなく、ユリウスの一撃だった。手を伸ばし、此方へと向ける姿は魔術による攻撃の姿勢だ。やはり、と言うか予測通り、ユリウスは此方へ……いや、

 私へと攻撃を仕掛けてきた。

 元々ユリウス・ベルキスク・ハーウェイはハーウェイの、西欧財閥の汚物処理係。つまりは殺し屋。人間を殺す事に躊躇は覚えない。そしてそれはマスターとしてではなく、個人としての姿勢だ。ユリウスは命令を出して殺すよりは、自分の手で相手を殺す方を得意としている。魔術も完全に殺傷力を求めた高いものとなっている。幸いセイバーの刃根を砕くようなサーヴァント級の威力は持っていない。それでも私に命中すれば必殺であることに間違いはない。

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| 断頭の剣鬼 | 15:04 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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EXTRA-49

 言峰を目の前に待たせ、最終チェックを済ませる。セイバーのレベル、所持アイテム、端末にインストールされているプログラム、服装、戦術、全てを一通り確認して自分の状態が万全かどうかを確認する。

「既に君の対戦相手は待っているのだが」

 ユリウスなので待たせて問題なし。

「把握した」

「あぁ、純粋だった頃のマスターはどこへ……!」

 貴様が教えろセイバー。と、セイバーはひとまず置いて、自分の確認と、そしてセイバーの確認も完了させる。一度エレベーターに乗ってしまえばもう戻る事は出来ず、そのまま戦闘が開始されてしまう。それから気づくのであれば遅いのだ。間違いなくユリウスは今まで戦ってきたマスター達の中では最強の敵だ。殺し屋というスタンスで此方に対して立っているため、確実に戦闘は違う方向へと進むと自分もセイバーも、そして凛達も確信している。だからいつも以上に多くの礼装をステルス状態で体になじませているし、秘策を伝授してもらっている。

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| 断頭の剣鬼 | 01:49 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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EXTRA-48

 ―――本来なら六日目は最終調整の為にアリーナで経験値を稼ぎ、一レベでも上昇させて魂の改竄を行うべき日だ。なぜなら七日目が決戦日。相手のマスターと本気での戦いが発生する日となっている。この日がアリーナで訓練をつめる最終日となっているのだ。だから本来はアリーナで大いに駆け回るべき日だったのだが―――何の間違い化、朝早く起こしてくれるべきはずの明広はそんな事もせずに、何時も通りのソファを寝床に、一向に起きる気配を見せていなかった。時間を確認すれば既に十時過ぎだ。何時もなら八時ごろには起きて、朝食の準備を済ませている明広がこの様子とは非常に珍しい。珍しいが、罪は罪だ。

 明広の顔面にドロップキックをかます。

「ふんごっ!?」

 避けることもなく明広はそれを顔面で受けきると、苦悶の声を漏らしながらソファ共々裏返りながら後ろへと倒れる。最近コードキャストの扱いにも慣れてきたもので、こういう軽い肉体技であれば身体能力の強化魔術で綺麗にヒットする様になってきた……まあ、明広が元から避ける気など見せないので、彼相手に限定されるのだが。

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| 断頭の剣鬼 | 09:59 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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EXTRA-47

 アリーナに到着し、入り口付近でしばらく待っていればピピ、と端末が音を鳴らす。通信だと認識しそれを手に取れば、端末の向こう側から凛の声が聞こえてくる。

『それじゃおさらいするわよ? いいわね?』

 もちろんと、答えると凛が今回の作戦に関して情報を全ておさらいする。

 つまり―――アサシンの透明化を破る作戦だ。

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| 断頭の剣鬼 | 16:27 | comments:3 | trackbacks:0 | TOP↑

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EXTRA-46

 五回戦一日目はユリウスとアサシンの襲撃、そして倒れるセイバーによって幕を閉じた。

 二日目はセイバーの再生、そしてユリウスとアサシンの襲撃二回目、それにセイバーの宝具スキル完全開帳だった。

 それに続く三日目は何もなかった。最初の位置に血がまるで嘘のように静かだった。レオの姿さえ見つからず、ユリウスもアサシンもノーアクションだった。ただただアリーナ一回層でトリガーを見つけて経験値稼ぎする、そんな一日で終了した。そんな日が終了して、五回戦四日目。端末が音を奈良市、トリガーの生成と新たなアリーナの解放を告げるのを一旦無視しながら、マイルームの中央大部屋、明広一緒に使っている共同部屋にこのセイバー陣営全員で集まる。

 部屋の中央にはテーブルが存在し、その上には大河からもらった花瓶と花が活けてある。日によって内容を変えてあるらしく、本日の華は白百合となっている。そしてそのテーブルの周りに置いてある椅子に各々が座り、端末を握ったり、ホロウィンドウを表示したりと、己のすべきことを成している。

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| 断頭の剣鬼 | 11:33 | comments:3 | trackbacks:0 | TOP↑

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EXTRA-45

 上半身に何も纏わないで状態で部屋の中央に立つ姿がある。

 よく見ればその体には無数の傷がついている。それを彼は生前についた傷ではなく、この戦いを始めてからついた傷だと主張した。その数は多く、そして酷いものが多い。ライダーによってつけられた銃撃の痕、アーチャーによって射られた傷、ジャバウォックによって殴られたときにできた抉られた様な傷跡、そしてバーサーカーの爪の痕。それをセイバーは残し、自分だけが獲得した誇りだとして語っている。

 私と、一緒に駆け抜けてきた、誇りだ、と言っている。

 頬が緩みそう。

「魔術回路を確認……魔力の供給状況を確認……リソースの確保確認……パスの接続確認……魔術による魔術回路の再生を開始」

 セイバーに魔力供給によって供給された魔力を消費し、自身が習得しているスキルの一つを使用する。即ちリザレクション効果のあのスキルを。そのスキルに指向性を持たせ、HPが0になった時のリレイズ効果からそれを部分的な再生機能へと変化させる。普通のサーヴァントであればそんな事は不可能だろう。だが私は知っている。このサーヴァントは本来魔術師でも、狂戦士でも、そして騎士でもない。

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| 断頭の剣鬼 | 13:26 | comments:4 | trackbacks:0 | TOP↑

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EXTRA-44

 なにやらまた夢を見ていた様だ。ムーンセルでは夢を見ないとかいうが、結構よく見ている事もあるし、そろそろその言葉が本当かどうかを疑い始める。ただ、今の夢の内容がなんだったのかは理解できる。

 眠りが覚めて体を持ち上げれば、少しだが体が痛い、と感じる。毎回こんな所でセイバーを寝かしていたのだ。今度からはもうチョイいい所で寝かすべきかもしれない、と思いつつ起き上がる。間から差し込み光は何時も通り明るい。凛の姿もラニの姿もないが、ベッド眠るセイバーの姿だけは確認できる。

 ……その存在は昨日よりも希薄になっている、そう感じられる。

 確実にセイバーを構築している魔力が尽き始めている。元々サーヴァントの体はマスターにより供給されている魔力、そして体を巡る魔術回路によって構築されているのだ。魔力が体を作り、そして魔術回路が魔力を体に巡らせる。このうち魔術回路が破壊されているため、セイバーは魔力を全身に送る事が出来ない。そして自分との間に破壊された魔力供給用のパス、これがないのでセイバーに魔力を送る事も出来ない。

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| 断頭の剣鬼 | 01:33 | comments:4 | trackbacks:0 | TOP↑

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現実 ―――ハームフル・リアリティ

推奨BGM:Unus Mundus


「待って!」

 迷う必要はなかった。湧きあがる怒りと共に事実を淡々と口にした人物の襟をつかみ、そのままとびかかる様にテーブルの向こう側へと押し倒す。テーブルを乗り越え、菊岡誠二郎を床へと叩きつけ、マウントポジションを取る。何をしているのか、等と考える必要はない。

 これは必要な儀式だ。

 だから、ラインハルトも止めはしない。

「怒りは短い狂気。カールならそう言うであろうが、その怒りは”正しい”ものだ。存分に怒りを吐き出すと良いだろう」

 この男はたぶん、この世で誰よりも人間という生き物に精通しているのかもしれない。いや、カール・クラフトの方が確実に上だ。だが、そういう問題ではなく、この男は賢すぎる。理解してしまっている。だからこうやってこの横暴を許してしまう。見ていながらも見過ごしてしまう。

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| 断頭の剣鬼 | 13:43 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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EXTRA-43

 走って走って走った。途中で転びそうになりながらも体勢を整え直してまた走り出す。そうやって危なっかしくながらも何とか教会まで到着する。もはやアサシンに会った事なんてどうでもよかった。めっきり来訪者が少なくなって広く、そして寂しくなってきた教会の中で蒼崎姉妹はつまらなさそうにしていた。此方を見かけると乱れた髪型や服装を見て少し驚くような表情を浮かべ、

「改竄してく? って感じじゃないわよね」

 青子が茶化す様に言葉を放ってくる。走ってきたせいで正直あんまり喋る余裕はないので、口を開く前に、端末を取り出し、そこからデータを抽出して橙子と青子に見せる。蒼崎と言われて、どちらかは解らない。基本的な業務は青子の担当だが、こういう事は橙子の方が詳しい。正直、少し焦り過ぎでから回っている感がある。それでもとりあえず、一つずつ片付ける様にデータを蒼崎姉妹に見せる。

 それを見て、以外にも反応を返したのは橙子が先だった。

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| 断頭の剣鬼 | 13:23 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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EXTRA-42

「嘘……なにこれ、魔術回路がボロボロじゃない!?」

 マイルームへと戻ってくるのと同時にセイバーをベッドへと寝かせる。普段は自分が使っているベッドだが、こんな状況で躊躇する理由などない。一番楽になれるベッドの上に凛と二人係でセイバーを寝かせると、ラニがホロボードとホロウィンドウを出現させ、セイバーに対してスキャンを行っている。ホロウィンドウを通してセイバーの容体を確認しているラニは渋い表情を浮かべ、セイバーの状態が芳しくはない事を伝えている。

「セイバーのボディチェック―――魔術回路が全て断線しています。それに伴いマスターとのパスも切断され、内部がかなり破壊されていますね。これは……マスターからの魔力供給が受取れていません。セイバーの魔力量と現在の維持に使用する量から考えまして、セイバーが消えるまでのタイムリミットはあと二日か三日、と言ったところですね」

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| 断頭の剣鬼 | 16:13 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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EXTRA-41

「……」

「……」

「ぉぁぁぁ……」

「へいへい、ツンデレっ子、牛乳は此方。ドリンクオーケイ? オー、イエース!」

 とりあえずセイバーの頭にハイキックを叩き込みながら寝起きでとてもだが人に見せられる状態ではない凛を見る。共同生活を始めて理解した、というか知った知りたくもなかった遠坂凛の一面である。セイバーは笑いながら牛乳のパックを渡して楽しんでいるが、この男確実に確信犯で、楽しんでいる。

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| 断頭の剣鬼 | 09:09 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

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EXTRA-40

 エレベーターに乗ってから、校舎につくまでセイバーも自分も終始無言だった。別に気まずいとかそう言う理由ではない。純粋に自分もセイバーも限界以上の力を発揮した結果、これ以上なくセイバーも自分も疲労している。セイバーは体力を1ドットだけ残して戦闘能力をほとんど失っている。そして自分はセイバーを勝たせるために自分のリソースを削ってまでスキルを発動させた。おかげで上手く体が動かない。これはマイルームへと戻る前に一旦保健室へと向かうべきなのかもしれない。

 エレベーターから外へと踏み出したからだが―――大きく揺れる。

「白野」

 それを再び後ろからセイバーが優しく抱きしめてくれる。自分一人で歩けると告げて、顔が赤くなっている事を自覚しつつもセイバーから離れようとし、セイバーによって動きを止められる。

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| 断頭の剣鬼 | 16:20 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

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EXTRA-39

 ―――決戦の朝は何時も静かだ。

 凛とラニも空気を読んでくれたのか、朝からマイルームにその姿を見ない。だからセイバーと二人で静かに朝食を終わらせ、一階へと向かう。そこには予想通りと言うべきか、当たり前なのだが言峰神父が待っていた。その表情は待ちわびていた、というべきものだった。

「四回戦ともなれば参加者もだいぶ減ってくるが、その中で君の顔をまだ見る事が出来るのは実に幸運な事だ。正直な話、第一回戦から今現在まで、君が勝ち残る確率は最優のサーヴァントを引けたとはいえ、10%以下の確率だった。故に君のここまでの奮闘を祝福しよう」

 端末を取り出せばそこからトリガーが二つ出現し、言峰はそれを扉へとセットする。

 扉は開かれ、そして決戦場へと向かうエレベーターは此方を迎える。

「では行くが良い、最弱のマスターと最優のサーヴァントよ。”何者”からのメッセージだ―――光あれ、と」

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| 断頭の剣鬼 | 11:13 | comments:3 | trackbacks:0 | TOP↑

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EXTRA-38

 4回戦六日目。

 マイルームは何時もはない賑やかさを見せていた。

 ソファでくつろぐセイバーは何時も通りだが、それとは別にこの部屋で見る事のない人物が二人ほど椅子ワオ引っ張ってきて、座りながらマイルームを見ている。

「へぇ、これがアンタたちのマイルームねぇ……ハッカーとしてのスキルが低いからあんまり手が加えられていないものだと思っていたけど」

「それは彼女に対してのみですよ。サーヴァントの方は優秀なスキルを保有しています。部屋の改造ぐらいはするでしょう」

「私だってそれぐらい解ってるわよ」

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| 断頭の剣鬼 | 12:05 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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EXTRA-37

 アリーナと侵入と同時に、セイバーは自分の出せる最高の速度でターゲットのエネミーを攻撃した。それは向こうも同じようで、最速の行動で道中のエネミーをなぎ倒しながらエネミーを撃破し―――アリーナのハンティングは一瞬で勝負が終わる。結果は昨日と変わらない。四対三、此方の方が一手早く動いたおかげでエネミーを一体多く倒す事が出来た。これでハンティングは完了、明日になれば言峰が報酬である敵の情報をくれるに違いない。

 それも、生きていればの話だ。

「来るぞ白野!」

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| 断頭の剣鬼 | 19:12 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

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現実 ―――アス・ダーティー・アス・イット・キャン・ビー

推奨BGM:Unus Mundus


「さてそろそろ休憩を入れようか。珈琲飲むかい? それとも角砂糖を食べるかい? こうやって話す時は定期的な補給が大事だよ」

 そう言って菊岡は勝手に立ち上がるとポケットから角砂糖を取り出し、口の中に放り込む。もちろん言いたい事は多くある。だがその前に話を狩って人切り上げてしまった菊岡の動きを睨んで制す。それに一瞬臆した菊岡を言葉で捕まえる。

「どこへ行くって言うの?」

 菊岡の顔が引きつっているのが見える。そこまで強くドスを込めて喋ったわけではない。だがそれでも菊岡は此方の表情に対して軽く怯えている様な姿を見せている。視線をそのまま菊岡からラインハルトへと向ければ、ラインハルトは軽く肩を揺らす。

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| 断頭の剣鬼 | 13:54 | comments:6 | trackbacks:0 | TOP↑

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EXTRA-36

 今日も今日とて朝がやってくる。

 もう寝相が酷いとセイバーにからかわれるのには慣れてしまった。朝起きれば此方の顔をソファから眺めているセイバーの姿はもう、本当に日常的な光景というか、逆に何時も通りなのだと安心する所さえある。何か乙女としては致命的にダメな事だと思うが、そこらへんはこの際完全にスルーしておく。セイバーは日に日にリアクションが薄くなっている事を若干残念に感じているらしいが、そろそろこいつにはガツンと一撃をぶち込むべきではないのかと思う。

 いや、むしろそうしよう。

 食堂ではなくセイバーが用意した朝食をマイルームで食べ終え、マイルームから外に出る。基本的にセイバーは小物を大量に、さっぱりとした味の料理を好む。なんでも一日の栄養バランスを考えるとこれが一番良いらしい。このオカンスキルはどんな結末を迎えれば習得するのか、今度暇があれば聞いてみるのも良いのかもしれないと思いつつも、もはや日課となりつつある保健室へと向かう。

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| 断頭の剣鬼 | 17:00 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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EXTRA-35

 凛とラニはただ厄介になっているのも心苦しいと、協力を申し出てくれた。かなり危険が伴う事だが、正直ハッカーとしても、魔術師としても彼女たちは自分の一歩も二歩も先を行っている。あの凶悪な二人がコンビを組んでいるのだ。収穫は期待できるに違いない。だから無事であることを信じて、セイバーと共にアリーナの中へと入る。

 まるで海底洞窟のようだと思った。少しずつだが、勝利する度に、このアリーナは段々とだが浅い所へと、海面へと向かって浮上していっている様な気がする。最初は光さえ届かない闇の海の底だったが、今では少しずつだが、光の差す場所へと浮かんできている感じがする。今度は照明ではなく、太陽光にも似た光で迎えてくれそうな、そんな予感がする。

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EXTRA-34

 ―――夢を見ている。

 それはひどい欠けた夢で、何かが蒼く、美しいものを眺めている。それはひどく冷たく、そして何も感じていない。ただ虚空のその身を浮かばせ、永遠に記録できる全てを見続けている。目の前にある全てを、それが記録し続けられる限り観測し、そして永遠を眺めている。

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| 断頭の剣鬼 | 11:48 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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EXTRA-33

 レオナルド・ビスタリオ・ハーウェイは見た。

 保健室の前で、体育座りしながらおにぎりを片手に食べるサーヴァントの姿を。

 この聖杯戦争でそんな姿はそもそも見れるのか、という疑問が浮かんでくるが、おそらくこれがこの男の、というよりもサーヴァントの芸風なのだろう、とこれ以上目の前のサーヴァントの姿に関して追及する事を―――

「何をしているのか聞いてもいいでしょうか?」

 ―――止められなかった。

「んあ? 麻婆食ってる以外に何をしている様に見えるんだよ」

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| 断頭の剣鬼 | 09:25 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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EXTRA-32

 マイルームへの道すがら、セイバーは異常に静かだった。何時もなら軽口の二三あるのだが、それがないだけでもこんなに静かに感じられる。セイバーの異様な雰囲気に若干何かを感じつつも、何も話すことなくマイルームへと帰還する。一日の終わりの魂の改竄も、凛とラニの確認もせず、ただ真直ぐにマイルームへと戻る。

 そこで、姿を現したセイバーは唐突に―――上半身裸になった。

「なにやってんの―――!?」

 武具を外し、上半身裸になったセイバーは服をソファの上に投げ捨て、そしてそのまま倒れる様にソファに座り込む。元々は机による代用品だったソファもセイバーが力をつける事によって本物のクッション付ソファへと進化している。それに体を沈み込む様に座り込むと、セイバーは深く溜息を吐き出す。その姿は何かに非常に疲れている様な様子がして、話しかける事をためらわしていた。

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| 断頭の剣鬼 | 10:00 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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EXTRA-31

 アリーナへとセイバーと共に入り込む。恨まれていないという事実は予想よりも気分を軽くしてくれた。セイバーは最初からそれ男見抜いていた様だが、何故知っていたのだろうか?そして凛は何故罵倒せず、心配するような言葉までをかけてくれたのだろうか? そこらへんはまだ、自分にはよくわからない。ただ今ならアリーナをいつも通り探索できる。それだけは理解している。

 アリーナへとやってきたセイバーの姿は何時も通りの服装で、処刑刃をいつも通り両方とも逆手に握っている。アリーナに進入した此方の横に立ち。すぐに前にも後ろにも回れるような配置で立っている。戦闘に関しては本当にいう事はない。が、セイバーの性格は一向として読むことができない。

 セイバーは、一体何を望んでいるのだろう。

 セイバーが教えてくれた己の過去。それはそれでいい。セイバーの事を知る事が出来た。だがそれがセイバーの全てではない事もまた事実だ。セイバーがレオに対して言った言葉、そしてあの時救うために取った行動、恐怖すら感じる圧倒的魔術。それは初めて見る、そして知るセイバーの側面だった。自分は少々、セイバーの事を知らなさすぎるのかもしれない。もう少し、マイルームでセイバーと話し、理解し合う状況を作るべきなのかもしれない。

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| 断頭の剣鬼 | 12:56 | comments:1 | trackbacks:0 | TOP↑

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EXTRA-30

 マイルームの隅で、膝を抱え、体育座りで反省する。

 ラニと凛を助けたまでは良かった。だがそれは所詮こちら側の都合。ラニは自分が救われたことに対して驚愕と不審を抱いているし、凛に関しては噛みついてくる寸前だった。もしセイバーがいなきゃ首を絞めるに違いない。セイバーは否定したが、凛はあの状況を生き残る算段をつけていたのだ。それを邪魔され、尚且つサーヴァントであるランサーを始末されたのであればキレる理由も解る。

 だからこその体育座り。私一体何をやってんのよ、と。軽いというか深い反省と共に体を丸めている。その間、頼りになる、というか黒幕、主犯、実行犯、そのような表現がピッタリとフィットするはずの相棒は、近くのソファに背を預けながら、今朝飲んでいたワインの続きを飲んでいる。その姿は此方を見て苦悩している姿を楽しんでいるように見える。というか、

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| 断頭の剣鬼 | 22:56 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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現実 ―――ビハインド・トゥルース

推奨BGM:Jenzeits


 目の前のテーブルには紅茶が置かれている。

 質素な部屋だが、ティーカップとテーブルクロスは来客用のものだという事はその品質からして一目でわかる。ティーカップやティーポットは控えめながら金の装飾が施されたものであり、テーブルクロスも部屋の雰囲気を壊すものではないというのが解る。不思議と、目の前の人物がこんな物を持っている事に違和感ではなく、意外性を感じる。

 目の前の女性―――エレオノーレであればこれを余計と斬り捨て、必要な所へ金を回すような人物かと思っていた。紅茶から香る匂いが茶葉も高級品だという事を理解させてくれる。最近、こんな風に紅茶を口にする回数が増えて、自分もある程度は味が解ってきたと思っている。いや、実際思っているだけで本当にそうではないのだろうが。

 ともあれ、

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| 断頭の剣鬼 | 13:52 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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